固体電解質における界面抵抗低減技術と電池内部の反応解析

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会場 開催

本セミナーでは、リチウムイオン電池の高出力化のため、ナノイオニクスに基づいた界面設計界面設計、表面被覆について解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 酸化物正極と固体電解質間の界面抵抗発生メカニズムと緩衝層導入による界面抵抗低減技術

(2015年3月31日 13:00〜14:30)

 リチウムイオン電池の全固体化は、リチウムイオン電池において有機溶媒電解質の存在が引き起こすいくつかの問題点の解決策となりうるものと期待されている。しかしながら、電池の全固体化は出力性能を低下させるなど、全固体電池において実用的な性能を満足させることは困難であった。本講座では、全固体電池の特徴をはじめ、出力性能を向上させる界面構造などについて解説する。

  1. 全固体電池開発の歴史
    1. 全固体電池の特徴
  2. リチウムイオン電池の課題と全固体化
    1. 全固体化の利点
    2. リチウムイオン伝導性固体電解質
    3. 全固体化における課題
  3. 正極/硫化物固体電解質界面
    1. ナノイオニクスに基づく高出力界面設計
    2. 計算科学からの界面へのアプローチ
  4. 高出力界面の構築
    1. 転動流動層を用いた表面被覆
    2. ナノシート
    3. 自己形成コア―シェル構造
  5. 全固体リチウム電池の性能向上
    1. 高エネルギー密度化への期待
    2. 高容量負極材料

第2部 その場電子顕微鏡技術による全固体Liイオン電池内部の電池反応解析

(2015年3月31日 14:45〜16:15)

 近年、リチウムイオン電池に代表される蓄電デバイスの研究開発が世界的に活発化している。電気自動車やハイブリッド自動車などにも搭載されつつあり、環境やエネルギー問題を解決する技術として注目されているからである。革新的な電池を開発するためには、電池の内部で起こる電気化学反応を理解することが重要となる。その点で、透過型電子顕微鏡は、局所領域 (マイクロ-ナノメートル) で視覚的に解析できるという特長を持つため、電池反応の直接的な解析に有効である。  本セミナーでは、透過型電子顕微鏡を用いた電池のその場観察技術および最近の観察例を紹介する。電子エネルギー損失分光法によるLiイオン分布の直接観察や遷移元素への影響、電子線ホログラフィーを用いた局所的な電位分布の変化を手法の原理から講義する。

  1. はじめに
    1. 透過型電子顕微鏡による電池解析の意義
    2. 透過型電子顕微鏡の種類と観察例
  2. その場電子顕微鏡技術
    1. 試料作製法
    2. その場観察用装置など
  3. 電子線ホログラフィーによる電位分布のその場観察
    1. 電子線ホログラフィーの原理
    2. 電子線ホログラフィーによる局所領域の電位分布その場観察
  4. 位置分解電子エネルギー損失分光法によるその場観察
    1. 位置分解電子エネルギー損失分光法の原理
    2. 位置分解電子エネルギー損失分光法によるLi分布、遷移元素の電子状態観察
  5. まとめ

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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