次世代二次電池の開発動向完全把握セミナー

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
会場 開催

本セミナーでは、次世代電池として期待されている全固体リチウムイオン電池、リチウム空気電池の開発動向と応用展開について詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 (10:30~11:45) 新型電池へ求められる特性と開発展望

講師

サムスンSDI Co., Ltd.
Vice President
佐藤 登 氏

プログラム

 リチウムイオン電池が実用化されてから約20年、この間にリチウムイオン電池はモバイル用で大きな発展を遂げ成長し続けている。さらには自動車用、あるいはエネルギー貯蔵体としての用途拡大で更なるビジネスモデルが目の前に現れている。  一方、電池材料もいろいろな実用化が図られ電池の性能進化を起こしつつ、低コスト化も着実に進んでいる。長期的には現在のリチウムイオン電池を越える性能と低コストを実現する新型電池に対する期待も高まっており、リチウム空気電池や全固体電池の研究開発も盛んになり、新たな可能性に向けた研究開発に期待がかかっている。

  1. サムスングループにおける電池事業の変遷
  2. モバイル用二次電池における材料の実用化
  3. 自動車用アプリケーションと電池特性
  4. 電動車両と市場動向
  5. 自動車メーカーと電池メーカーのアライアンス
  6. 安全性評価試験方法と国際標準
  7. 新型電池への期待と課題
  8. 革新電池研究の国別展開
  9. 特許動向

第2部 (12:30~13:45) 無機系電解質を用いた全固体電池の開発動向とその用途展開

講師

大阪府立大学
大学院工学研究科
教授
辰巳砂 昌弘 氏

プログラム

 携帯電子機器やハイブリッド自動車の普及に伴い、高エネルギー密度二次電池の重要性が増している。畜電池の安全性・信頼性を高め、画期的な高性能化を図るためには、全固体化が有効であることが広く認識されており、そのキーマテリアルである無機固体電解質材料の研究が注目を集めている。  ここでは、高いリチウムイオン伝導性を示す硫化物系高リチウムイオン伝導ガラスやガラスセラミックスの合成と、それを電解質として用いた全固体リチウム二次電池について紹介し、全固体電池の高出力化、高容量化について概説する。

  1. はじめに
    1. なぜ全固体リチウム二次電池か
    2. 無機系固体電解質材料の基礎
  2. 硫化物ベース固体電解質材料
    1. 高イオン伝導ガラスの開発
    2. 高リチウムイオン伝導性ガラスセラミックスの創製
  3. ガラスベース固体電解質を用いた全固体リチウム二次電池
    1. 全固体電池の基本構成
    2. 全固体リチウム二次電池の充放電特性
  4. 電池の高出力化にむけて
    1. 導電助剤や電極複合体の検討
    2. 電極活物質のコーティング効果
  5. 電池の高容量化にむけて
    1. 硫化物系およびリン化物系電極材料のメカノケミカル合成
    2. 硫黄系正極材料のメカノケミカル合成
  6. おわりに … まとめと展望

第3部 (14:00~15:15) 全固体型リチウム二次電池への応用を目指した真性ポリマー電解質の開発と応用展開

講師

山口大学
医学系研究科 (工学系)
教授
堤 宏守 氏

プログラム

 液体電解質の代替としてポリマー電解質が注目されてから、約20年以上が経過している。一部のゲル電解質は実用化されているものの、溶媒を含まない真性ポリマー電解質と呼ばれる電解質は実用化には至っていない。  一方、自動車用あるいはロードレベリング用大型二次電池の必要性が高まる中、安全性を高めながら、エネルギー貯蔵密度を十分に高めうる真性ポリマー電解質を用いた二次電池に大きな関心が寄せられている。

 本講演では、このような背景を踏まえて、ポリマー電解質の基礎を再確認するとともに、実用化に至らない主な問題点の指摘とそれを解決するための最近の取組について話題提供する。  さらに電池の大型化に伴う安全性維持の要であるポリマー電解質の難燃化についても、その原理と最近の取組について講演する。

  1. ポリマー電解質の基礎
    1. ポリマー電解質の歴史
    2. ポリマー電解質の分類
    3. ポリマー電解質の特徴と抱えている問題点
  2. ポリマー電解質 (特に高分子固体電解質) の高伝導化への取組
    1. ポリマー電解質の導電機構
    2. ポリマー電解質の高イオン伝導化に必要な条件
    3. ポリマー電解質の高イオン伝導化を目指した取組例
      1. 無機系添加剤によるイオン伝導性向上の取組
      2. 有機系添加剤によるイオン伝導性向上の取組
      3. マトリックス材料の工夫によるイオン伝導性向上の取組
      4. その他の取組
  3. ポリマー電解質 (特に高分子固体電解質) /電極界面に関する話題
    1. ポリマー電解質/電極界面の構造と重要性
    2. ポリマー電解質/電極界面改善の取組例
      1. 添加剤による改善例
      2. 傾斜構造を利用した改善例
  4. 電池の大型化に伴う安全性の確保からみたポリマー電解質の役割と取組例
    1. 電池の大型化に伴う安全性確保の必要性
    2. ポリマー電解質による大型電池の安全性確保の可能性、特に難燃化への取組
      1. ポリマー電解質における難燃化を添加剤により目指した例
      2. ポリマー電解質における難燃化をマトリックス材料により目指した例
  5. まとめ

第4部 (15:30~16:45) Li-空気二次電池開発と実用化への課題

講師

九州大学 大学院
工学研究院
応用化学部門
教授 工学博士
石原 達己 氏

プログラム

 Li-空気二次電池は高容量な究極の電池として実用化が期待されている。そこで、自動車用の高容量電源としての実用化が検討され始めている。

 本講ではLi-空気電池の開発の歴史を概観するとともに、二次電池化する上での課題を明確にし、今後の展望をまとめる。  一方、Li-空気二次電池の実用化においては空気極触媒が重要である。そこで、本講では空気極触媒の設計指針を示すとともに、メソポーラスMnO2の作動特性を紹介する。

  1. 空気電池の特長
  2. 空気電池の開発の歴史
  3. Li-空気電池の歴史
  4. 空気極での反応
  5. Li-空気二次電池開発の現状と課題
  6. Li-空気二次電池の空気極触媒としての炭素の影響
  7. Li-空気二次電池の空気極としてのメソポーラスMnO2
  8. MnO2の表面積と放電容量
  9. MnO2の高表面積化と空気極特性
  10. 空気中での充放電特性
  11. 充放電レート特性の影響
  12. 今後の課題
  13. 今後の展望

会場

の地図

受講料

複数名同時受講の割引特典について