ぬれ性の測定、評価とコントロール

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
会場 開催

日時

開催予定

プログラム

第1部 ぬれ性の向上、低下のメカニズムとそのコントロール

(2015年3月27日 10:00〜12:00)

 ぬれを考える上で基礎となる、固気、固液、気液各界面張力 (エネルギー) の間の関係を表すヤングーデュプレの方程式と、ぬれやすさの指標となる拡張仕事、付着 (接着) 仕事について説明する。これらの関係から、固体と液体間に観察される接触角の物理的な意味について理解を深める。ついで、実際の表面で生じるぬれ挙動について、表面あらさや汚れなどの影響、また接触角の測定方法について述べる。  さらに応用例として、表面の撥水化、親水化を行う基本的な考え方や、ぬれに関係する実際の現象の考察例を紹介する。講演最後には、実用上のぬれの問題に関する質疑応答を行う。

  1. ぬれの基本的な知識を理解する
    1. 表面・界面張力とエネルギーの関係
    2. ぬれるとはどういうことか? (付着・接着仕事)
    3. 接触角とヤング-デュプレの方程式
    4. ぬれやすさの予測
  2. 実際の表面におけるぬれ性の評価
    1. 接触角の履歴現象 (表面のあらさや汚れがぬれ性に与える影響)
    2. 接触角の測定方法
  3. 実用面におけるぬれの諸問題
    1. ぬれ性の制御 (超撥水,超親水化技術)
    2. ぬれに関する色々な現象およびトピックス

第2部 ぬれ性評価と表面自由エネルギー解析

(2015年3月27日 12:45〜16:30)

 超親水・超撥水・超撥油など、表面のぬれ性を制御する技術が目覚しく発展しています。一方、ぬれ性は、接着性、離型性、防汚性、耐指紋性、洗浄性、乳化性、分散性等、工業的に重要な各種特性にも密接に関連していることが知られています。  本セミナーではまず、ぬれ性を直感的かつ簡便に評価できる指標でありながら、固体最表面の特性を鋭敏に反映する接触角の概念について説明します。次に、ぬれ性を決める因子である表面張力の概念と由来について説明します。さらに応用として、表面自由エネルギー (表面張力) の成分分けの概念に着目した表面自由エネルギー解析について解説します。

  1. ぬれと接触角
    1. 接触角とは?
    2. 接触角から何がわかるか?
    3. 接触角測定の表面感度 ~膜厚と表面被覆率
  2. 表面張力
    1. 表面張力とは?
    2. 表面張力から何がわかるか?
    3. 界面張力とは?
    4. 固体の表面張力の意味
    5. Youngの式 ~接触角と表面張力との関係
  3. 表面張力の理解
    1. 表面張力の定義
    2. 表面自由エネルギーとは?
    3. 表面張力は何に由来するか?
    4. 液滴はなぜ丸くなるか?
    5. 表面張力と温度との関係
  4. 接触角の測定方法と測定上の注意点
    1. 接触角の測定方法
    2. 接触角は10°ばらついてアタリマエ?
    3. 接触角と表面汚染 ~大気曝露時間,汚染量
    4. 接触角の定義をどうするか? ~液量依存性と経時変化
    5. 固体表面の帯電の影響
    6. 試液として蒸留水は使えない?
  5. 表面自由エネルギー解析
    1. 表面自由エネルギーの成分分けとは?
    2. 表面自由エネルギー解析から何がわかるか?
    3. 表面自由エネルギーと接着性,離型性
    4. Dupreの式~界面分離でのエネルギー保存
    5. Young-Dupreの式~接着性と接触角の関連づけ
    6. なぜ成分を分ける必要があるのか?
    7. ぬれ性と表面自由エネルギー成分との関係
    8. 接着性・離型性と表面自由エネルギー成分との関係
    9. 表面自由エネルギー解析の注意点

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
株式会社 技術情報協会の地図

受講料

複数名同時受講割引について