かゆみの最新研究・メカニズムと臨床医が本当に求めている治療薬像

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本セミナーでは、「かゆみ」の基礎から解説し、かゆみの治療薬の研究の最新動向について詳解いたします。

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プログラム

第1部 難治性掻痒症治療薬の研究開発と痒みの最新メカニズム

(2015年3月31日 12:30〜14:20)

 最近まで難治性掻痒症に対する薬物がなく、腎透析、肝炎の患者は夜も眠れない重篤な痒みに悩まされてきたにもかかわらず、有効な薬物がないため、病気と認められず、患者、家族のみがこのような痒みと戦ってきた。2009年に我々の開発したオピオイドκ作動薬、ナルフラフィン (商品名:レミッチカルセル) が腎透析の患者の重篤な痒みを適用として発売され、有効率80%と驚異的な効果が得られている。  本講演会では、オピオイドから薬物依存性を分離した手法、痒みを対象とした開発のきっかけ、薬理作用、臨床効果、市販後調査の結果を報告する。さらに、最近、この薬物を利用して痒みの基本的メカニズム、痛みがなぜ痒みを軽減するか、痒みに関与するニューロン等、今まで謎であった内容が解明された。  さらにナルフラフィンにオレキシン1受容体拮抗作用があることが解明でき、この作用が他社のκ作動薬の副作用を軽減している可能性につながるので、この最新情報も解説する。

  1. ナルフラフィンの設計・合成
    1. オピオイドの歴史1-2 オピオイドタイプ選択的拮抗薬の設計・合成
    2. アクセサリー部位の概念とκオピオイド作動薬の設計
    3. ナルフラフィンの創出
  2. ナルフラフィンの薬理作用
    1. 鎮痛作用
    2. 薬物依存性の評価方法2-3 止痒作用
  3. ナルフラフィンの臨床試験
    1. オープン試験結果
    2. 二重盲験試験結果
    3. 安全性試験結果
    4. 市販後調査結果
  4. 痒み伝達機構の解明と新規ニューロン、B5-Iニューロンの発見
  5. ナルフラフィンのオレキシン1受容体拮抗作用と他社のκ作動薬の副作用の差別化

第2部 かゆみ治療の現状と皮膚科医が求める新薬像

(2015年3月31日 14:30〜16:10)

皮膚科領域において痒みに対する治療の重要度はきわめて高い。多くの場合内服薬 による治療が行われる。本講演では、痒みに対する治療の実際と皮膚科医が薬剤に 対して求めているものについて述べたい。

  1. 痒みを伴う皮膚疾患とその病態
    1. 蕁麻疹
      • 病態
      • ガイドライン
      • 治療のトピックス
    2. アトピー性皮膚炎
      • 病態
      • ガイドライン
      • 治療のトピックス
    3. 湿疹・皮膚炎群
      • 病態
      • 治療
    4. 皮膚掻痒症
      • 病態
      • 治療
  2. 薬剤の選択における皮膚科医師の考え方
    • 抗ヒスタミン薬と抗アレルギー剤
    • 薬理作用の違い
    • インバースアゴニズム
    • 副作用
    • インペアードパフォーマンス
  3. 皮膚科医師が求める薬剤とは
    • 薬理作用
    • 効果
    • 使用方法
    • 副作用
    • 外国との違い
    • 外用薬への期待
    • 保険審査での問題点

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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