本セミナーでは、誘電エラストマの現状や特徴を活かした様々な応用、今後の展開などを最新の実験結果の解説やデモを交えて徹底解説いたします。
世界人口の増加やBRICS等での中産階級の増加により、今後急激に化石エネルギーの需要が伸び、水・食料危機や地球温暖化の進行を増徴させるばかりである。そのような事態を回避するために、高度に社会全体を高効率化する動きや、高効率な再生可能エネルギーシステムの開発が急がれている。 これらの技術を支える新素材として、ポリマーをベースにした素子の研究が急速に進歩しており、その中でも誘電エラストマートランスデューサは、製作コストが安く、従来のコイルを用いたアクチュエータの半分以下の電力で駆動でき、また簡単な構造で柔軟な生物と同じような動きを実現できることから、人の身近で使用される医療・介護用器具、ヘルスケア分野などのキーデバイスになると考えられています。 また、最新の実験データでは、0.1gの誘電エラストマで1kgの重りを持ち上げられ、介護や医療機器等への応用のほか、パワースーツ・ロボット用筋肉 (手術用ロボットを含む) の開発が進み、へビーユーズへの応用も期待されています。誘電エラストマは、センサーとして使用することも可能で、医療用として開発されたセンサーシステムやフォースフィードバックシステムは、本年度から商業化への準備が進められます。 この本アクチュエータを逆駆動することにより電気エネルギーを得られることから、人などの動きにより発電し、医療用をはじめ各種携帯機器の電源として用いることが可能です。また、波力・水力・風力・太陽熱などの再生可能エネルギーの新しい回収手段としても注目を集めており、波・水流・風等の周期・大きさに依存しない発電システムを実現することも可能となるでしょう。この機会に、是非、誘電エラストマ人工筋肉の実物をご覧ください。