燃料電池やリチウムイオン二次電池などの材料開発に携わっている開発者が、電池メーカーからインピーダンス特性のデータ提出を求められ、困っているという状況が多いようです。材料開発に携わっている方々は化学を専門としてきた人が多いようで、そのような方々は数学や物理が苦手というケースが多いようです。ましてや、インピーダンス測定となると、複素数は出てくるし、数式ばかりが目に付いてしまい、はじめから拒絶反応を示してしまうというケースが多いのでしょう。
本講座では今まで電気や物理とあまり縁がなく、化学物質を専門に扱ってきた人のために電気化学インピーダンスの基礎から応用までをやさしく解説します。
- リチウム二次電池開発における必須基礎
- インピーダンス測定に必要なツール
- 交流インピーダンス法
- 交流インピーダンス測定の特徴
- 交流インピーダンス測定の方法
- 電池材料評価への応用例
- リチウム二次電池正極/電解液界面のインピーダンス挙動
- 正極粒子表面の観察
- 正極の作製と評価用電気化学セルの作製
- 定電流充放電特性
- 交流インピーダンス法による特性評価
- リチウム二次電池負極/電解液界面のインピーダンス挙動
- 金属リチウム負極の特性評価
- 高容量負極材料の特性評価
- 電解液添加剤によるインピーダンス挙動に与える影響
- リチウム二次電池のインピーダンス測定に関するQ&A
- インピーダンス測定でどこまで情報を得られるの?
- 高容量化/安全性の設計指針をどう見出すの?
- サイズの異なる活物質の電気的な解釈を数学的にどう行うのか?
- 内部抵抗、エントロピー、発熱の挙動はどうやって求める?
- セル、正極、負極、電極/電解質界面 それぞれの箇所ごとの測定法の違いとは?
- 劣化挙動をどうやって解析する?
- この正極/負極材料は本当に性能が良いの?
- 電極材料の充放電特性をどうやって評価する?
- 電極/電解液界面の反応をどう見る?
- Excelを利用したインピーダンス測定の実演