電子産業における層間膜のような極薄膜から一般工業分野における保護膜や塗膜に至るまで様々な領域で種々の「膜」が利用されている。また、文字通りの膜だけでなく、現代技術において欠かすことのできない接着も一種の膜形成であると言える。
そして、技術的要求の高度化から多くのケースで多層化、薄膜化が共通する命題となっている。薄膜技術では、薄膜自体に加えて、界面が全体特性に対して大きな役割を担っている。特に、薄膜化の進行により多層膜は界面の集合体というレベルにまでなっている。しかし、単層であってもその本当の姿を知ることが難しい界面が、多層膜ではより複雑化していることから、材料開発、プロセス開発の難度は上がり続けている。
本セミナーでは、薄膜・多層膜技術で必要不可欠な界面はもちろん、界面形成に深く関係する接着性を切り口に、薄膜・多層膜の形成と、その可視化のためのアプローチで重要となる分析手法の原理や特徴も含めて事例も交えながら詳細に解説を行う。
- 薄膜・多層膜の基本
- 膜形成とは
- 多層膜の形成
- 薄膜化による変化
- 膜形成を支配するもの
- 界面形成
- 界面形成を支配する接着
- 接着と粘着
- 界面を形成する力
- 界面を支配するもの
- 界面形成因子と評価法
- 膜・界面に支配される現代社会
- 膜・界面に支配される現代技術
- 界面、そして、現代技術を支配する表面
- 表面を支配するには
- 膜形成の天敵・剥離
- 剥離の考え方
- 代表的剥離パターン
- 剥離分析の分類
- 表面分析成功のキーポイント
- 表面とは
- 表面分析のタブー
- 試料の取り扱い
- 表面分析の考え方
- 表面分析の分類
- 薄膜・多層膜のための分析法とその特徴、活用法
- 組成を知る
- 構造を知る
- 形態を見る
- 物性を知る
- その他
- 界面分析のアプローチ
- 界面分析のイメージ
- 界面評価の重要性
- 界面の例と分類
- 界面分析のフェーズ
- 界面分析の課題と解決
- 分析事例
- 研究開発の考え方と仮説思考
- 仮説の重要性
- 実験計画とその考え方
- 分析方法の検討
- データから必要な情報を取り出す
- ゴールに到達
- 質疑