本セミナーは、核化の基礎から解説し、高分子の高機能化について詳解いたします。
(2015年3月13日 10:30〜12:00)
核剤は結晶性高分子の結晶化を促進する添加剤であり、その使用により生産性の改善や力学物性、透明性の向上が期待される。ポリプロピレン (PP) を中心に使用量は増加しており、応用例も多岐にわたっている。 本セミナーでは高分子の結晶化と核剤の作用機構に関して説明するとともに、市販されている核剤の性能を紹介しながら得られる特性について解説する。ポリプロピレン (PP) やポリエチレンテレフタレート (PET) 用核剤を中心に最新の技術動向についてまとめる。
(12:50~16:00 間10分の休憩を含む)
結晶化に大きな影響を及ぼす流動場の考え方や、DSCの測定原理に関してその基本的な内容をわかりやすく説明すると共に、結晶性高分子の構造や結晶化の本質を基礎から理解するように丁寧に解説する。さらに、結晶核剤やその他の副資材による結晶化速度の向上技術や分子配向の制御技術について最新の研究内容を紹介し、それらを実際の成形加工へ応用する方法などについて述べる。 本講演では、「結晶サイズは光の波長より十分に小さいのにどうして結晶性高分子は不透明なのか」、「ポリエチレンやポリブテンに比べて、どうしてポリプロピレンは比較的透明なのか」という基本的な現象についても解説する。