結晶核剤・造核剤における核化の基礎と高分子の高機能化

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
会場 開催

本セミナーは、核化の基礎から解説し、高分子の高機能化について詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 高分子の結晶化および核剤、透明化剤の選び方・使い方

(2015年3月13日 10:30〜12:00)

 核剤は結晶性高分子の結晶化を促進する添加剤であり、その使用により生産性の改善や力学物性、透明性の向上が期待される。ポリプロピレン (PP) を中心に使用量は増加しており、応用例も多岐にわたっている。  本セミナーでは高分子の結晶化と核剤の作用機構に関して説明するとともに、市販されている核剤の性能を紹介しながら得られる特性について解説する。ポリプロピレン (PP) やポリエチレンテレフタレート (PET) 用核剤を中心に最新の技術動向についてまとめる。

  1. 高分子の結晶化と核剤の作用機構
    1. 高分子の結晶構造と結晶化プロセス
    2. 結晶化に影響を及ぼす因子
    3. 組織構造と特性改善の関係
    4. 優れた核剤の条件
  2. ポリプロピレン (PP) の結晶化と核剤
    1. PPの結晶化と結晶構造
    2. PP用核剤の種類
    3. 各種核剤の性能比較
    4. 核剤による制御と改善
    5. 新規核剤の開発動向
    6. 核剤の使用方法
  3. 各種高分子用核剤
    1. ポリエチレンテレフタレート (PET) 用核剤の種類
    2. PETの性能改善事例
    3. その他の高分子核剤
  4. まとめ

第2部 結晶性高分子における高性能化と構造制御 ~結晶核剤を中心として~

(12:50~16:00 間10分の休憩を含む)

 結晶化に大きな影響を及ぼす流動場の考え方や、DSCの測定原理に関してその基本的な内容をわかりやすく説明すると共に、結晶性高分子の構造や結晶化の本質を基礎から理解するように丁寧に解説する。さらに、結晶核剤やその他の副資材による結晶化速度の向上技術や分子配向の制御技術について最新の研究内容を紹介し、それらを実際の成形加工へ応用する方法などについて述べる。  本講演では、「結晶サイズは光の波長より十分に小さいのにどうして結晶性高分子は不透明なのか」、「ポリエチレンやポリブテンに比べて、どうしてポリプロピレンは比較的透明なのか」という基本的な現象についても解説する。

  1. 結晶性高分子の基礎
    1. 結晶性高分子
    2. 物質の三態と高分子
    3. ガラス-ゴム転移
    4. 結晶化と融解
    5. 冷結晶化
    6. エンタルピー緩和
    7. DSCによる熱特性の評価
    8. 結晶形態と高次構造
    9. 結晶化度の算出方法
  2. 結晶核剤によるポリプロピレンの改質
    1. 透明性向上を目的とした結晶核剤の作用機構と高性能化
      1. 流動場と分子配向
      2. 透明性の決定因子
      3. 高透明化へのアプローチ
      4. 成形加工への応用
    2. 耐衝撃性の向上を目的とした結晶核剤の作用機構と機能性付与
      1. 流れと垂直方向への配向
      2. 射出成形によるベニヤ板構造の設計
      3. 分子鎖が直交した織布構造シートの設計
  3. ポリ乳酸における結晶化の促進
    1. ポリ乳酸の課題
    2. 結晶核剤による結晶化および冷結晶化の促進
    3. 可塑剤を利用した高結晶性材料の設計

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

受講料

複数名同時受講の割引特典について