第1部:全固体リチウム電池の基礎・開発動向、次世代セラミックス電解質と充放電特性
(2015年2月27日 13:00〜14:40)
近年、リチウムイオン二次電池の大型化、高容量化が進められている。安全性向上と高性能化の両立には、不燃性の固体電解質をいた二次電池の全固体化が有効な手段の一つとなっている。現状、全固体電池の実現には、固体電解質を用いることで生じる様々な課題を解決する必要がある。
本講演では、セラミック固体電解質を用いた次世代蓄電池の研究開発動向と実用化のための問題を解決するための指針等について、具体例を交え解説する。
- はじめに
- リチウムイオン二次電池の現状と課題
- 次世代蓄電池
- 全固体電池の基礎
- 種類、利点、欠点
- 固体電解質
- 種類と特徴
- 研究開発の動向
- 無機固体電解質材料
- 酸化物系固体電解質
- 硫化物系固体電解質
- コンポジット電解質
- 固体電解質の電気化学的評価法
- 交流インピーダンス法
- 緩和時間分布 (DRT) 法、他
- セラミック電池のためのプロセス技術
- 気相合成法
- シート成形法
- 電界紡糸法
- 凍結乾燥法、他
- 全固体二次電池の作製と評価
- 高容量化
- 急速充放電
- 多次元構造化電池
- まとめと展望
第2部:全固体リチウム電池の高出力化と活物質・固体電解質界面の考え方
(2015年2月27日 14:50〜16:30)
低炭素社会の実現に向けた施策の一つとして、ハイブリッド自動車や、プラグインハイブリッド自動車、さらには電気自動車などの低環境負荷次世代自動車の開発が進められている。その鍵となる高性能蓄電池としてはリチウム電池に期待がかけられているが、車載用途のリチウム電池を実現するためにはまだ解決すべき課題がいくつか残されている。
本講演では、その解決法として有望視されている、無機固体電解質を用いたリチウム電池の全固体化、ならびにその際に現れる界面イオン輸送現象とその制御方法について紹介する。
- 全固体電池開発の歴史
- 全固体電池の特徴
- 全固体電池の課題と解決への取り組み
- リチウムイオン電池の課題
- リチウムイオン電池の全固体化
- 全固体化の利点
- 全固体化における課題
- 正極/硫化物固体電解質界面
- ナノイオニクスに基づく高出力界面設計
- 計算科学からの界面へのアプローチ
- 高出力界面の構築
- 転動流動層を用いた表面被覆
- ナノシート
- 自己形成コア―シェル構造
- 全固体リチウム電池の性能向上
- 高エネルギー密度化への期待
- 高容量負極材料