本セミナーでは、キャパシタの作動原理、構成材料、特性等技術の現状、今後の技術開発の動向について解説いたします。
キャパシタは急速充放電が可能で、高い信頼性を有する二次電源を総称し、電気二重層キャパシタ (EDLC) 、レドックスキャパシタ、ハイブリッドキャパシタに分類される。 最初に工業化されたキャパシタはEDLCであり、二次電池と比較して出力密度が高い、寿命が長く高い信頼性を有する、等の長所を有するが、エネルギー密度が低いという短所がある. ハイブリッドキャパシタの一種であるリチウムイオンキャパシタ (LIC) は、EDLCとリチウムイオン電池のそれぞれ正極材料と負極材料をそれぞれ正負極に用いて構成される新型キャパシタであり、LTO系LICと炭素系LICの2つが工業化されつつある。いずれもEDLCの優れた特性を保ちながら、エネルギー密度をEDLCよりも2~4倍向上させたものであり、EDLCが保有するエネルギー密度では、適用が困難であった新たな用途を開拓するものと期待される. キャパシタの作動原理、構成材料、特性等技術の現状、更には今後の技術開発の動向について述べる。また、実用化が進展しつつある応用を中心に拡大が期待されるキャパシタの用途についても述べる。