本コースは、ALD (原子層堆積法) とプラズマCVD (化学気相堆積法) のセミナーをセットにしたコースです。
セット受講で特別割引にてご受講いただけます。
2テーマ 通常受講料 : 通常受講料 : 92,340円 → 2コース申込 割引受講料 76,950 円
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Atomic Layer Deposition (ALD、原子層堆積法) による薄膜合成は、ナノメートルレベルでの膜厚制御性、膜厚均一性などから、ULSIゲート酸化膜形成、メモリキャパシタ形成などに応用展開されている技術です。しかし、そのプロセスは、原料の供給、パージ、反応性ガスの供給、パージなどからなり、各段階での条件設定は、これまでの類似手法であるChemical Vapor Deposition (CVD、気相薄膜形成法) と比較して、かなり複雑であり、速度論の基礎的知識なしには容易に最適化を達成できません。
このため、本講座では、まずALDの基礎知識として、CVDの速度論から説明を行い、CVD/ALDプロセスの開発・解析能力を養うことを目標とします。また、ALDプロセスの理想と実際について、原理およびメカニズムから詳しく解説を行い、新たにALDプロセス開発・製品応用に関わる方の一助となるよう配慮した講義を行います。
第1部 薄膜作製の基礎
- 薄膜作製入門
- 薄膜の種類と用途
- 代表的な半導体デバイスにおける薄膜の用途と作製方法
- ウェットプロセスとドライプロセス
- PVDとCVD、ALD
- 真空の基礎知識
- 真空度とは
- 平均自由行程とクヌッセン数
- 真空の質と真空ポンプ、真空計
- PVDプロセス
- 真空蒸着の基礎
- スパッタリング
第2部 ALD/CVDプロセスの反応機構と速度論
- ALDの基礎としてのCVDプロセス入門
- CVDプロセスの素過程
- CVDプロセスの速度論
- 製膜速度の温度依存性-表面反応律速と拡散律速
- 製膜速度の濃度依存性-1次反応とラングミュア・ヒンシェルウッド型反応
- CVDプロセスの均一性
- 表面・気相の反応機構解析入門
- 素反応機構と総括反応機構
- 気相反応の第一原理計算と精度
- 表面反応機構の量子化学的検討と実験的解析
第3部 ALDプロセスの基礎と展開
- ALDプロセスの基礎
- ALDプロセスの基礎理論と製膜特性
- ALDプロセスの理想と現実
- ALDプロセスの温度依存性
- ALDプロセスの均一性
- ALDプロセスの量産性
- ALDプロセスの応用と展開
- ALDプロセスの応用用途
- ALDプロセスの解析手法と最適化
- Quartz Crystal Microbalance (QCM) によるその場観察と最適化
- 製膜遅れ時間 (Incubation Time) の観測と最適化
- 新しいALD技術
- プラズマALD、プラズマALE、ホットワイヤーALD
- Spatial ALD
- ALD国際会議について
産業界でプラズマCVDによる成膜に従事する方々は、膜質をある方向に変えたいときに、装置のパラメータのどれを操作するとよいのかを一番知りたいはずです。しかし、プラズマCVDは電気工学・放電工学・化学工学・流体工学等が複雑に絡み合ったプロセスです。
これらを全部習得すれば完璧ですが、産業界の人にそんな暇は無いと思います。本講座では、プラズマCVDに携わる方々が、日々の業務の中で活かすことができ、「こうしたらいいよ」と、自分のアイデアも出せるようなエッセンスを身につけて頂くことを趣旨としました。
- なぜプラズマCVDを使うのか?
- 液相法と気相法
- PVDとCVD
- プラズマと熱・光
- プラズマCVDの概要
- 放電現象
- 気相反応
- 表面反応
- 放電とプラズマ
- 電子・イオンはどのように動く?
- 電界分布はどんな形?
- 電子密度は何で決まる?
- 電子温度は何で決まる?
- 気相反応1 (一次反応過程)
- 特定の機能基を薄膜に付与できるか?
- 一次生成物はどこで生成?
- 入れた原料と違うガスのプラズマになる?
- 気相反応2 (二次反応過程)
- 基板に到達するまでに何回衝突?
- 一次生成物が衝突する相手は何?
- 気相化学種密度を決めているのは何?
- 一次反応は膜質に関係ない?
- 二次反応の方が重要?
- ダストを抑制するには?
- 輸送過程
- 基板に向かう原動力=拡散
- 膜質制御に効くドリフト
- 空間分布に効く移流
- 表面反応
- 一概に付着と言うなかれ (物理吸着と化学吸着)
- 表面上を動く?
- 付着した後の反応もある?
- 基板温度はなぜ膜質制御に効く?
- 段差被覆性は何で決まる?