東日本大震災および東京電力福島原発事故以降、いまだ原発の稼動停止を余儀なくされている中、ガス業界の取り巻く環境は大きく変化している。今講義では、はじめに現在のガス業界の取り巻く環境について整理を行う。特に、原発再稼動、電力およびガスのシステム改革、電力自由化にむけた東京電力など電力会社の動きについて解説する。
次に大手ガス会社3社の中期経営計画およびこの1年間実行してきたことについて解説する。その上で、ガス業界が今後どのような方向に進むべきかについて考察し、ひいては日本のエネルギー政策の方向性をさぐっていきたいと考える。
- ガス業界の取り巻く環境の再確認
- 原発再稼動の状況について
- 電力およびガスのシステム改革について
- 電力自由化にむけた電力会社の動きについて
- ガス会社各社の戦略について
- 東京ガスの戦略:工業用ガス拡販に重点を置く
- 大阪ガスの戦略:LNGバリューチェーンと近畿圏以外の新規投資
- 東邦ガスの戦略:工業地帯需要に向けた燃料転換戦略
- この1年でガス会社は何をしてきたのか?
- 今後のガス業界のあり方について
「やらなければならないこと」と「やってはいけないこと」
- 日本のエネルギー政策の方向性
最終的には原発の方向性によって左右される
- 質疑応答/名刺交換