セミナーでは、ライトフィールドの歴史的背景から始まり、理論的基礎や、その特性、実際の処理方法や最近の研究動向、応用例について解説いたします。
ライトフィールドは,光線を位置2次元,方向2次元の4次元の情報で表現し,処理や解析する記述する技術である. 1996年にコンピュータグラフィックス分野で提案されたライトフィールドは,当初は,複数枚の画像から新しい画像を生成するイメージベースドレンダリングの一手法という位置付けであった. しかしながら,現在は,多くの研究によりコンピュータグラフィックスやコンピュータビジョン,画像処理だけでなく,光学設計,ディスプレイ,カメラ,他分野でも有用であることが分かってきた. ライトフィールドは理論的な解析も進んできており,今まで以上に幅広い領域に応用が広がりつつある.近い将来,関連分野では必須の知識・技術となると予想される. 一方で,ライトフィールドの日本語での解説は少なく,国内では十分な認知がされているとは言いがたい状況である. そこで,本セミナーでは,ライトフィールドの歴史的背景から始まり,理論的基礎や,その特性,実際の処理方法や最近の研究動向の紹介,応用例について解説する.受講者にはライトフィールドの全体像を理解して頂き,将来,様々な分野で本技術を役立てて頂けるような講義を行う.