PIC/Sへの加盟およびGMP省令施行通知改正を契機に、製薬企業では、逸脱、変更、クレーム、製品品質照査、リスクマネジメント等と是正・予防処置 (CAPA) との紐付け、継続的改善への展開に関心が高くなってきました。是正・予防CAPAおよび品質システムの概念は、ISO9001・医療機器QMS・FDA・EU査察では普及していますが、我が国では医薬品への展開が今後、期待されるところです。
本セミナーでは、このような状況をふまえ、入門講座として、『逸脱、変更、クレーム、製品品質照査、リスクマネジメント等と是正・予防処置CAPAとの紐付』と『継続的改善への展開のさせ方』について解説します。是正・予防処置 (CAPA) では、CAPAの有効性および水平展開を含む継続的改善は根本原因 (真因) 究明の妥当性に左右されることから、根本原因 (真因) 究明及び遡及調査の“コツ”などについても解説します。
- 是正・予防 (CAPA) が必要となる背景
- システム査察の着眼点
- 製品監査における逸脱の諸問題とその原因
- システム査察で重視される逸脱および是正・予防 (CAPA)
- 査察でどのようなことが指摘されるのか (事例)
- CAPA導入の意義・目的
- ISO9001に学ぶ〈是正・予防処置の基本的考え方〉
- 用語 (不適合、欠陥、修正処置、是正処置、予防処置) の定義
- 修正処置
- 是正処置
- 予防処置
- 修正処置と是正処置の相違
- 是正処置と予防処置の相違
- ガイドラインや規制に学ぶ是正措置および予防措置 (CAPA) システム
- ICH-Q10/是正措置および予防措置 (CAPA) システム
- CFR211.192およびPart820/品質システム
- 分析
- 不適合またはその傾向などの品質問題の原因調査
- 是正予防
- CAPAの検証
- 変更管理
- マネジメントレビュー
- 文書化
- PIC/S-GMPガイド
- GMP事例集/2013年
- 医療機器QMS〈ISO22716〉
是正・予防による製品品質および品質システムの継続的改善
- 継続的改善の原動力となる逸脱・変更・是正および予防処置の“見える化 (図式) ”
- ICH-Q10による継続的改善モデル
- 医薬品品質マネジメントの運用モデル
- 製品品質照査フローにおける是正・予防処置の役割
- 是正・予防 (CAPA) の対象となる8項目とそのポイント
- 逸脱
- 不適合
- 非適合
- 苦情
- 回収
- 製品品質照査結果
- 監査による指摘
- 査察による指摘
是正処置 (再発防止) の構造的な取り組み
是正・予防 (CAPA) の対象となる8項目「逸脱・不適合・非適合・苦情・回収・監査による指摘・
査察による指摘・製品品質照査結果に基づく是正・予防」に共通となるフォーマット (是正処置管理表) に
もとづき是正処置の構造的な取り組み方のポイントを解説する。
- 適用範囲
- テーマ
- 是正処置の対象となる“事象”の発生 (発生に至った経過、具体的内容、現象)
- “事象”の調査 (原因究明を含む)
- 調査目的の明確化
- 事象に関連した製造プロセスの特定
- 類似の逸脱・不適合の逸脱記録などの照査および聞き取り調査
- 根本原因調査および分析
- 根本原因調査技法 (4事例)
下記の技法及びその組み合わせで究明
- 事象調査の技法1:要因分析技法/5M+1E分析技法
- SHEL分析技法
- 根本原因分析ツールRCA (Root Cause Analysis) Tools
- 5WHY技法
- 逸脱における根本原因分析 (3事例)
- 事例1:温度監視モニター<異常>表示見逃した「ヒューマンエラー事例」
- 事例2:医療機関のおけるインシュリン過剰投与 (メデイカルインシデント)
- 事例3:打錠製品への”黒い斑点状異物”の混入
- 事象の遡及調査
- 事象の再発防止を確実にするための必要性の評価
- 品質リスクアセスメント
- 修正措置 (応急処置)
- 是正処置計画およびその有効性評価
- 変更管理
- 変更バリデーション
- 横展開/予防処置の要否
- 是正処置実施およびその効果確認
- 変更バリデーション
- 評価
- 教育訓練
- 文書・記録
- 是正処置のレビュー (製品品質照査)
- 是正処置管理表フォーマット
- 是正処置管理表記載要領
- 是正処置管理表記載事例
予防処置 (未然防止) の構造的な取り組み
- 予防処置 (未然防止) への取り組みのポイント
- 予防処置管理表フォーマット
- 予防処置管理表記載要領
付録:CAPA及び関連したSOPフォーマットと記載事例
★変更管理手順書
★逸脱管理手順書
★逸脱におけるリスク評価および是正・予防処置事例
- 質疑応答・名刺交換
(一部、変更もあること、ご承知ください)