お客様の期待を長期間にわたり裏切らないという日本製品の評価は、高い信頼性に支えられている。信頼性の不具合が及ぼす影響は計り知れず、機能の時間的な安定性を示す信頼性や安心に直接繋がると、安全性を短い開発期間の中で確保することが国際的な競争力を維持する上でも求められる。信頼性と安全性の確保には長期間の試験やデータの解析を要し、これを効率良く進めて改善していく必要がある。
本講座では、信頼性の設計・改善に関わる技術者を対象に、信頼性・安全性の概念や基礎知識を踏まえて、実習を交えながら信頼性の評価や予測、データ解析の実務上の注意点、判断のポイント、さらには加速試験の役割と国際標準化の動向について紹介する。
- 品質と信頼性、安全性の特徴
- 信頼性・安全性を取り巻く環境
- 時点の品質と時間依存の品質
- 信頼性・安全性の基礎とその特徴
- 信頼性を測る尺度・指標とその意味
- 信頼性試験規模/サンプル数の決め方とデータ解析
- 試験規模やサンプル数をどう決めるのか
- 最小の信頼性試験規模の決め方 他
- 信頼性データの特徴と解析上の注意点
- 寿命データの解析
- ワイブル解析結果の解釈と注意点、他
- 加速試験の概念と役割
- 加速試験の概念と必要とされる理由
- 定型試験のメリットとディメリット
- 信頼性加速試験による2つの改善アプローチ
- 故障物理モデルの利用とその解析方法 (アレニウスモデル、SSモデル他)
- 質的な加速試験とその考え方
- 加速試験の進め方と実施上の注意点、その他
- 機器・部品における加速試験の特徴
- 活用事例
- 加速試験の限界と注意点
- 信頼性に関する国際標準化とその動向
- 国際標準化とその活用
- 信頼性に関する国際規格とその動向
- 信頼性加速試験の国際規格 (IEC62506) の概要
- 信頼性と安全性作りに向けて