ナノバブルは目に見えないほど小さな気泡である。従来、存在し得ないと考えられていたものが、マイクロバブル (直径50μm以下の気泡) を利用すると一時的に安定化した状態で生成することが明らかになってきた。また、ナノバブルを含む水は様々な効果を持つことも知られ始めている。その応用は医療や農業、水産業、加工業など大変に多岐にわたっている。
講演では、ナノバブルの安定化や作用メカニズムなどの基礎的な側面から、実際の応用事例まで、ナノバブルを今後に取り扱っていくのに必要な基礎知識の習得をめざす。
- マイクロバブルからナノバブルへ
- マイクロバブルの作成法
- マイクロバブルの基礎特性
- ナノバブルとは何か、その作成と安定化のメカニズム
- ナノバブルの確認法 1.動的光散乱光度計
- ナノバブルの確認法 2.原子間力顕微鏡
- ナノバブルの確認法 3.電子スピン共鳴法
- ナノバブルの定量評価への挑戦
- オゾンナノバブルの不思議な効果 (強力な殺菌性能/生体への無毒性)
- 農業分野での応用 (空気ナノバブル)
- 水産分野での応用 (空気ナノバブル)
- 医療分野での応用 (オゾンナノバブル、酸素ナノバブル)
- 機械加工分野での応用 (空気ナノバブル)
- 迷惑生物抑制 (二酸化炭素ナノバブル)
- 老化建設物の若返り (二酸化炭素ナノバブル)
- ナノバブルの作用機序の検討
- 今後に向けての可能性の検討