品質試験における生データ等の記録書類は、記録作成者の説明を受けなくても第三者が理解できるように、正確かつ科学的にまとめられなければならない。このようにして作成された記録書類は、医薬品の後々の開発過程で役立つのみならず、医薬品の製造販売承認申請の資料としても使用が可能となる。生データを取り扱う際には、個々人が絶えずデータの後の活用について意識しながらまとめるべきであり、今回は、こうした観点から品質試験における生データの取り扱い・QC/QAと「ロ」・「ハ」項での照会に学ぶ記録書類のまとめ方について解説します。
- 医薬品の開発過程で実施される品質試験に係る生データ等記録書類のまとめ方
- 記録書類を取扱う上での留意点 (承認申請)
- 品質試験に係る記録作成者のエラー防止ならびにQC/QA活動の重要性
- はじめに
- 製品開発における品質試験
- 承認申請に際し添付すべき資料
- 薬事法施行規則第40条第1項第1号で規定する資料
- ICHでハーモナイズされた添付資料の構成
- 品質試験における生データ等記録書類のまとめ方
- 製造方法並びに規格及び試験方法
- 製造方法
- 目標値/設定値
- 重要工程及び重要中間体の管理
- 規格及び試験方法
- 基本事項
- 性状
- 確認試験
- 純度試験
- 定量法
- 標準物質
- 試薬・試液
- 分析法のバリデーション
- 規格及び試験方法の妥当性
- 根拠ある規格値の設定
- 安定性試験
電子化データの取扱い
- 電磁的記録の管理方法
記録書類のQC/QA
- ダブルチェックと一次エラーの防止
審査及び適合性調査の照会に学ぶ記録書類のまとめ方