低温&真空技術の基礎とその活用技術

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会場 開催

本セミナーは、低温技術を活用する際の温度の定義、ガスの物性、生成方法、測定方法、利用技術について解説し、低温を維持するために欠かせない真空技術についても詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

低温技術は空調、食品の冷蔵・冷凍 (約0~-40℃) 、食品の凍結、医療、土壌凍結工法 (約-180~-200℃) 、NMR (核磁気共鳴装置) や磁気浮上列車 (リニアモーターカー) の超電導、天体望遠鏡等の測定素子の冷却、真空技術と関連の深いクライオポンプ、スペースチャンバー (宇宙模擬室) (約―250~-270℃) 、超低温物理の研究 (約-273℃、1K以下) の高範囲で活用されている。この温度の定義、ガスの物性、生成方法、測定方法、利用技術について解説する。併せて低温を維持するために欠かせない真空技術についても講義する。

  1. 低温技術の基礎
    1. 温度の定義~温度を正しく理解する 温度の単位、絶対温度、水の3重点、温度の定点
    2. ガスの物性~ガスはどのような性質を有し、液体ではどのような性質を有するか学ぶ ガス (酸素、窒素、水素、ヘリウム等) の物理的諸特性
    3. 低温の生成法~どのようにして低温がえられるか種々な方法を学ぶ 冷媒、ジュールトムソン膨張 (自由膨張) 、膨張機 (断熱膨張) 、熱交換器・蓄熱器・弁等の部品、カスケードサイクル、 ギホード・マクマホンサイクル等による空気の液化、水素・ヘリウムの液化、断熱消磁法、ペルチェ素子
    4. 温度の測定法~温度センサーの選択法と使用法を学ぶ 膨張式温度計 (液体、気体) 、熱電対 (サーモカップル) 、赤外線温度計、抵抗温度計
    5. 低温の利用技術~低温をいかに有効に幅広く活用するか具体的に学ぶ 空調、食品貯蔵・凍結、医療利用、宇宙関連利用 (ロケット燃料) 、超電導利用 (磁気浮上列車、超電導送電、 超電導電力貯蔵 (SMES) 、超電導モーター、NMR装置) 、天体望遠鏡等の赤外線検知素子の冷却、 半導体素子の冷却、物理現象研究 (超流動、断熱消磁、希釈冷凍等)
  2. 真空技術の基礎
    1. 圧力 (真空) の定義~圧力を正しく理解する 圧力の基準 圧力単位Pa
    2. ガスの物性~真空中でのガスの挙動を学ぶ ガスの速度、平均自由行程 コンダクタンス
    3. 真空の生成法~真空ポンプの正しい選択法と使用法を学ぶ 回転式ポンプ、拡散ポンプ、ターボ分子ポンプ、ゲッターポンプ、吸着 (ソープション) ポンプ、イオンポンプ
    4. 真空の測定法~真空度に応じた真空計の選択法と使用法を学ぶ 全圧計 (水銀法 (マノメーター) 、放電管、ピラニ真空計、電離真空計、粘性真空計 (スピニングロータゲージ) ) 、分圧計
    5. 真空の利用技術~真空がどのように有効に幅広く活用されているか具体的に学ぶ 真空管、食品 (真空パック、真空乾燥) 、スパッタリング、エッチング、蒸着 (CVD,PVD) 、エピタキシー、プラズマ、加速器
  3. 低温と真空の融合技術
    1. 断熱容器・貯槽~真空断熱容器 (マホー瓶) はなぜ低温を維持できるかを理解する 熱の伝達 (伝導、対流、輻射) 、真空断熱容器・貯槽 (小型から大型まで)
    2. クライオポンプ~窒素・酸素・水蒸気等のガスを極低温面 (クライオパネル) に固化することにより 綺麗な真空空間を作り半導体素子の製造等に利用する原理を理解する 固体ガスの蒸気圧 (温度との相関) 、原理と構造、用途
    3. スペースチャンバー~宇宙衛星の試験をする周囲が極低温面で かつ高真空の大空間の宇宙模擬室を理解する構造、用途
    4. その他~低温と真空環境を利用する他の方法を紹介する クライオスタット 真空凍結乾燥
  4. まとめ

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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