(2014年8月29日 13:00〜14:40)
群馬大学 理工学部 環境創生理工学科 教授
鳶島 真一 氏
リチウムイオン電池はモバイル機器のみならず電気自動車、電力貯蔵装置等、今後飛躍的に市場が拡大されると考えられている。電池の高性能化を目指した研究 開発が世界的レベルで盛んに行われている。 一方で工業製品としての信頼性が未だ不十分とはいえず、信頼性の向上、特に安全性の抜本的対策が求められている。 本講演ではリチウムイオン電池の安全性の基礎、現状と課題、安全性向上対策等について概説し、高性能電池実用化の助と したい。
(2014年8月29日 14:50〜16:30)
泉化研 (株) 代表
菅原 秀一 氏
既に20年を経過したリチウムイオン電池 (セル) の材料、技術、生産と応用において、安全性の問題が今ほど大きな壁に突き当たるとは予想だにできなかった。 2000年代のノートPCの小型電池の発火事故は、対症療法的な解決と法規制で一応の収拾を見た。昨今の3Ahレベルのスマートフォン用電池や、20kWhクラスのEV用電池システムの安全性は、社会インフラの安全性とも関わった解決が求められている。 本セミナー後半は、前半の鳶島教授の原理的な問題解決の内容を受けて、比較的大型の実用電池 (セル) の安全性を、セル設計と特性評価を基礎に、種々の安全性評価規格とその運用実体を解説したい。 電池材料が高性能化、多様化する中で、規格や評価が追い付かない事態も多くあり、実例を多く入れて解説したい。