本セミナーは、ゼオライト科学の基礎から解説し、固体酸触媒や酸化触媒への応用なども含め、ゼオライトについての知識を習得していただきます。
有機テンプレート剤を用いることにより,数多くの新しい骨格構造を持つゼオライトが合成されている。有機テンプレート剤の適度な疎水性がゼオライト前駆体との相互作用を促進し,嵩高さが大きな細孔の形成に寄与することで,様々な細孔構造の出現のチャンスが拡がっている。最近では有機テンプレート剤の分子設計以外に,無機成分を工夫することにより,従来合成が困難と考えられてきた構造が続々と得られている。また,有機テンプレート剤無しでは不可能とされてきたいくつかの合成が可能となってきている。このようにして得られる各種ゼオライトを基礎化学品製造用触媒として応用するには,目的に応じたポスト処理が必要となる。そこで,応用展開における種々のポスト処理とその効果ついて紹介する。さらに,ゼオライト合成の今後の課題と展望について述べる。