LEDや電気自動車、小型電子機器などの急速な技術革新により、熱を効率的に伝搬できる高分子系の組成物への期待が高まっています。 しかし、熱技術に関しては歴史が浅いために、どの企業においても技術蓄積が少なく、このことが間違った理論や考え方までも取り入れてしまう要因となっています。 開発経験が浅いと、パーコレーション理論や、レーザーフラッシュ法の計測が熱伝導組成物開発の障害となっている事実に気が付かないものです。 このように、非常識の理屈がまかり通りやすいのも、この分野の特徴です。 本講座では、熱伝導組成物開発の必須プロセスである材料選択から配合設計、混練加工、熱物性測定という、一連の技術側面を余すところなく解説します。 また、開発者として避けて通れない「量子論」や「組成物界面の問題」についても、高いレベルの講義を予定しています。 また、3回目となる本セミナーでは、特に今までのセミナーで講師に寄せられたさまざまな質問相談の中から、複数業種に亘る共通項的な問題を抜き出し、その技術解説を行う章を設けました。受講生の活発な意見交換の場になればと考えています。
今まで本セミナーは2回行われています。そこで受講生から寄せられた、共通項的な質問・相談の概要説明を行い、質問の背景を考察します。