本セミナーでは、導電性高分子の構造制御、インク化、パターン形成の技術動向を詳解いたします。
また、導電性高分子の複合化による特性向上、新機能の発現の技術動向を解説いたします。
肥塚らにより導電性高分子であるポリチオフェンを半導体層に用いた電界効果型トランジスタ (FET) が初めて作られたのは1988年である。それから12年経った2000年にはインクジェット法で全ポリマーFETが作成され、プリンタブルエレクトロニクス材料としての導電性高分子の有用性がクローズアップされ、その応用分野は有機EL、有機薄膜太陽電池へと拡大し、最近では、印刷法によるデバイスの開発が急ピッチで進んでいる。 この背景には移動度が高く、かつ耐久性の良好な新規導電性高分子の合成、および高次構造制御技術による電気伝導度および移動度の飛躍的向上、およびインク化・パターン形成技術の進歩がある。 本セミナーの第1部では印刷法によるデバイス作成に要求される導電性高分子の構造制御、インク化およびパターン形成の最近の技術開発動向を紹介する。また、導電性高分子の新たな展開として他材料との複合化による特性向上および新規応用分野の開拓がある。 例えば、導電性高分子を一成分としたブロック共重合体のミクロ相分離構造を活用した太陽電池特性の向上、カーボンナノチューブ (CNT) との複合化よる透明導電膜の高機能化および新規熱電材料への展開などが挙げられる。 第2部では、導電性高分子の複合化による特性向上および新機能の発現に関する最近の技術開発動向を紹介する。
導電性高分子の構造制御、インク化、パターン形成
導電性高分子の複合化と特性向上