コンセプト倒れに終わるかに思われた「Telematics」は、スマホの本格普及にともなうCloud Computing環境の民生レベルの確立により、完全に復活しつつあります。
そのため、自動車は以前の「スタンドアローン」な状態からインターネットと融合して利便性を高めつつあります。
その結果、以前から各国で進められていた自動車の安全性を高めるためのASVだけでなく、快適な運転を支援するためのADASも世界的に話題性が高まり、さまざまな機能の搭載が活性化しています。
それらを実現する上でカメラモジュールの果たす役割は非常に重要です。
さらに、アメリカのKT法成立や、欧州のHigh Beam Regulation法成立、さらに新車購入時の目安となる各国のNCAPでも、カメラモジュール搭載のポイントが高まるなど、ここ1,2年で市場が飽和すると考えられているスマホ用の次の有望なカメラモジュール市場として自動車が脚光を浴びつつあります。
本講座では、このような背景や自動車用として最適なカメラモジュールの仕様について詳説します。
- スマホが確立したCloud Computing環境に取り込まれる自動車
- スマホの歴史とCloud Computing環境の確立
- Cloud Computing環境確立により復活したTelematicsとは
- スマホから自動車に移行しつつあるOSの覇権争い状況
- Cloud Computing環境への適合、Telematicsの再燃によりConvergence化する車載機器
- カメラモジュールの市場動向と、自動車用が占める地位
- アプリケーション別カメラモジュールの市場規模推移
- アプリケーション別カメラモジュールの市場伸長率
- 市場動向からみたPost-スマホの必要性
- 自動車用カメラモジュールの動向
- ASV (先進安全自動車) 実現のために必要なカメラモジュール
- 世界的に市場が拡大しつつあるADAS (先進運転者支援システム) を実現するカメラ機能とは
- KT (Kids Transport Safety Act) 法成立により高まるBack View Cameraの本格搭載
- 自動車の情報端末化を推進するDA (Display Audio) の搭載率急増とカメラが果たす役割
- ITS,プローブデータなどのBig Data取り込みに重要な役割を果たすカメラ機能
- スマホとの融合により利便性が高まる自動車
- Drive Recorderなど搭載カメラを利用した車載用アプリが急増するスマホ
- DAとスマホの融合により高まるフロントカメラの役割
- 虹彩認証、指紋認証機能搭載により自動車の「Key」になるスマホ
- 自動車用カメラモジュールに必要な性能
- 暗視感度を向上させる自動車用高感度Image Sensor採用
- 明暗差の大きな環境に対応したHDR (High Dynamic Range) 機能
- リフローカメラモジュール採用による低コスト化の実現
- Les-less Image Sensor採用によるセンシング用途の拡大
- まとめ