本セミナーは、PIC/S GMP洗浄バリデーション&高活性物質・洗浄評価セミナーを2テーマセットにしたコースです。
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リスクベースでの洗浄バリデーション・許容基準の考え方
(2014年7月25日 10:30~16:30)
医薬品GMP教育支援センター 代表
髙木 肇 氏
[元 塩野義製薬(株)]
2007年にISPE (国際製薬技術協会) が高生理活性化合物と一般薬の設備共用化の可能性を指向してRisk Mappをまとめ、2013年にはEU GMPが残留物限度に Toxicological Evaluationを根拠とすべき規定を入れるなど、洗浄バリデーションの残留許容限度値は科学的根拠 (毒性データ) とリスクに基づき設定する方向にある。
これらの動向を踏まえて洗浄バリデーションのあり方を解説する。
- 洗浄バリデーションへの要請事項
- EU GMP Annex15最終ドラフト
- 患者保護の視点
- 施設専用化の対象物質
- リスクに基づく運用
- Risk MaPPの論点
- PDE 1日許容暴露量とは
- PDEの算出法
- 洗浄バリデーション業務と担当
- 洗浄バリデーションの留意点
- 残留許容値の設定
- 現状の残留許容値設定法
- PIC/Sの洗浄に関する勧告
- ICH 不純物ガイドラインの問題点
- 遺伝毒性不純物の管理に関するガイドライン
- TTC 毒性学的懸念の閾値とは
- サンプリング方法
- サンプリング箇所の設定
- スワブ法、リンス法、フィニッシュプロダクト法、転写 (スタンプ) 法
- 回収率試験の例
- 接薬表面積の算出例
- 分析方法
- 洗浄バリデーションの種類
- 適格性の確認
- 再バリデーション
- 変更時のバリデーション
- コンカレントバリデーション
- 洗浄方法
- 手洗浄のバリデーション
- タンク・配管のCIP
- 洗浄剤選定の留意点
- 洗浄バリデーション関連文書
高活性物質を取り扱うマルチパーパス設備における健康ベース曝露限界値を用いる洗浄評価・基準
(2014年7月30日 10:15~17:15)
ファルマハイジーンサポート
島 一己 氏
高薬理活性物質を共用設備で製造する場合の大きな課題の一つは、洗浄に関する適切な管理システムの構築である。EU-GMPは2012年の専用化要件の見直しなどに引き続いて、本年2月には「健康ベースでの曝露限界値」を洗浄評価に用いる方向性を打ち出している。採用されれば、今後PIC/Sにも反映される内容である。
ここでは、健康ベースの曝露限界値の定義、代表的な計算式と課題、従来の洗浄基準とその問題点、最近の各種ガイドライン・法規制、健康ベースの曝露限界値を用いた数値シミュレーション、今後の洗浄バリデーションへの具体的な対応、などについて説明する。
- 医薬品製造工場を取り巻く動向とその背景
- 高活性物質を扱うマルチパーパス設備での洗浄 ・封じ込め の位置づけ
- 品質を確保するための洗浄と労働安全衛生のための封じ込め
- GMPと労働安全衛生 (IH) のバランス
- 「健康ベースの曝露限界値」を用いて、合理的な説明を可能とする設備への指向
- トキシコロジーの基礎
- 健康ベースでの曝露限界値
- 健康ベース曝露限界値の定義
- 健康ベース曝露限界値の使われ方
- 健康ベース曝露限界値の計算式
- Risk-MaPP / EU-GMP の計算式
- 計算式の変遷
- 適用する場合の課題
- 毒性データが得られない場合の対処方法
- 従来の方式との差はどこにあるか
- 従来の洗浄残留基準
- 各種規制、ガイドラインにおける洗浄残留基準
- イーライリリー社の評価基準の詳細と問題点
- 洗浄残留許容基準を巡るいろいろな意見
- 目視検査の技術進歩
- Forsyth氏の目視限界
- Jenkins氏の目視限界
- 最近のガイドラインに見る洗浄残留基準と交叉汚染防止
- ISPE Risk-MaPP 2010
- PDA TR-29 2012
- EU-GMP 専用化要件の見直し/交叉汚染防止策の提言
- EU-GMP Annex15 (洗浄バリデーション) の見直し
- 健康ベースでの曝露限界値を用いる評価事例
- 具体的な数値を用いたシミュレーション
- その結果と考察
- 持ち越し量についての再考
- 洗浄の目標設定について
- 高活性物質を扱う設備における洗浄バリデーションの今後の対応
- 今後の洗浄バリデーションに必要となる事項
- 具体的な方案 ~ 提案 ~
- 高活性物質を扱う設備での留意事項
- 封じ込め設備特有の洗浄作業
- 封じ込め設備における分解洗浄しやすい機器
- 洗浄負荷を軽減するための方策と事例
- 洗浄評価のための確認方法~ 高度な分析機器
- 3極における高活性物質設備での洗浄・封じ込めに関連する法規制・指針
- FAQ
付録
A-1 洗浄しやすいマルチパーパス設備設計の概要