今、わが国の医療環境は、2025年の地域包括ケア時代に向けて医療・介護の制度改革が急速に進められ、特に急性期病院における地域医療連携体制の強化がますます求められていくものと思われます。今後さらに、在宅療養移行支援のシステム強化やその内容、質が問われることにもなると考えられます。 葛飾医療センターでは2006年医療制度構造改革以来、病病・病診・訪看との連携を強化し、地域ネットワーク作りに努めてきました。しかし、当時はベッドがないという理由で救急患者や紹介入院患者をお断りしたり、長期入院患者の転院先探しに苦慮していました。 そこで2008年病院リニュアル計画の核としてPFMの導入を決定、看護部主導でプロジェクトを立ち上げました、入退院コーディネーターとして効率的病床管理を実現、また入院前から退院後を視野に入れたゴールを一致し患者を支援する患者参画型の医療の提供を目指し進化し続けている。 本セミナーでは、PFM導入の陣頭指揮をとられた柏病院の柳澤美津代看護部長をお迎えし、PFM導入から地域医療連携の「これまで」「これから」を成功体験、失敗体験を交えて現場目線で語っていただきます。
「PFMとは、入退院管理システムで、センターで中央病床管理を行い病床の効率的な運用を図り患者さんの流れを向上させるシステムである。 また入院前から患者さんが安心して医療を受けられるよう、一人ひとりの状況を身体的、社会的、精神的背景も含めしっかりと把握し、入院中は勿論退院後も含めた一貫した支援を実現することである」つまり病院内のケアのつながりは勿論のこと、地域とのつながりで、切れ目のない医療を提供するもの。