井上法律事務所 弁護士
医療法務弁護士グループ代表
井上 清成 (いのうえ きよなり) 氏
(2014年7月15日 13:00〜14:55)
近年、医療者に対する患者やその家族からの暴力・暴言、逸脱したクレームが激増しています。自分の権利だけを声高に主張し理不尽な言いがかりをつける、医療者に暴力をふるうなどする患者を指す「モンスターペイシェント」という言葉も生まれました。 また、入院治療費の未払いも増加し、医療機関の経営に深刻な問題をもたらしています。 本講では、医療機関でトラブルに発展しがちな、逸脱したクレーム、院内暴力・暴言、未収医療費、異状死体届け出について、実務的な法的対処マニュアルを提示しつつ、医療現場の抱える法律問題に最も精通している井上弁護士が、これまでの豊富な臨床経験を基に、医療現場の視点に立って、現場対応の具体的方策について詳説致します。
学校法人慈恵大学 法人事務局 総務部 渉外室 顧問
横内 昭光 (よこうち あきみつ) 氏
(2014年7月15日 15:05〜17:00)
「人を見たらドロボーと思え」、「オイ・こら」の性悪説の世界から、「人を見たら病人と思え」、「患者様」の性善説の世界に転身し10年間が経ちました。院内暴力のアンケート結果を見ると医療者側が、年に40%を超える被害を受け、中には「死にたい」、「仕事を辞めたい」と悩んでいる者もいる。 しかし、その暴力の要因の約半数は、医療者側に「あり」との結果です。 暴力対策として、警察OBを就職させ、職員を守る姿勢は見えておりますが、同時に医療者側は、患者対応をもう一度考えるべきです。
全国の大学病院では90パーセント以上、病院においても、次々と警察OBを採用し病院の危機管理、医師、職員が患者さん、その他の者から受ける院内暴力 (暴力、暴言、セクハラ等) に対応にあたっております。 更に、慈恵大学の渉外室は「院内交番」と呼ばれプライベート (例-交通違反、オレオレ詐欺電話、子供のイジメ、ストカー被害等) にも積極的に相談にのり、必要と思われれば一緒に警察等に相談に訪れています。 大学、病院の全ての人が安心、安全に学び、仕事ができるようにシッカリと支えてあげております。