- 景気回復が今後も続くかは不透明であり、予断を許しません。今後も予測を超える事業環境変化が起こることを覚悟しておかなければなりません。
- しかし、事業環境の変化は業界や顧客、競合などに大きな変化をおよぼし、新しいビジネスチャンス創出を促進することにもなります。
- そのビジネスチャンスの兆しを敏感にとらえ、自社がそれら活かして事業成果を獲得できるか否かは、勝てる戦略ストーリーを描きつつも、行動を起こせるかに大きく左右されます。
- 今回の3コースでは、製造業向けに激化するグローバル・競争に勝つための3つの戦略コンセプト「競争戦略とベンチマーキング」「アライアンス・M&A戦略」「エコシステム戦略」について講義を行います。
- さらに戦略を確実に実行させるための「ブレークスループロジェクト」についても講義します。
- 講義だけでなく、他の参加者の方との情報交換・議論も行っていただき互いに気づきを得ていただきます。
第1回 : 『競争戦略のためのベンチマーキング』 ~競合・異業種ベンチマーキングの組み合わせと競合に勝つための体系的ベンチマーキングの考え方と実践~
(2014年6月27日 (金) 12:30~16:30)
「会社の経営・事業戦略は、競合他社のポテンシャル、将来戦略を把握した上で、策定していますか?競争戦略は明確ですか?品質・技術だけで差別化をしようとしてませんか?」。
残念ながらこの問いに答えられる企業が少ないのが現状です。競合を十分に認識しないままの投資は、そのほとんどが埋没してしまうリスクがあります。
今こそ競合のベンチマーキングを戦略企画の基盤とする必要があります。
そして競合に勝つ戦略を構想し、確実に売上・利益を確保することです。
当セミナーでは競合ベンチマーキングと異業種ベンチマーキングの組み合わせにより、競合に勝つための体系的ベンチマーキングの考え方について紹介します。
また戦略実行のための「ブレークスループロジェクト」のポイントもご紹介します。
- 競合に勝つためのインテリジェンス「競合ベンチマーキング」とは
- ベンチマーキングは、競合他社の製品スペックの把握だけではない
- 「競合のポテンシャルを把握し、将来の戦略を推測する」ことがベンチマーキング
- ベンチマーキングの最終目的は、自社の事業目標設定と競争戦略の構想
- 海外の競合は国内競合とは全く異なるビジネスモデルを行っていると覚悟する
- 競合他社ベンチマーキングの進め方
- 取引先まで含め、まず誰が競合になっているかを俯瞰的に把握する
- ベンチマークすべき競合をフォーカスする
- 「現在のポテンシャル」×「将来の戦略」
- 競合の25%の情報から競合全体の動きを把握する
- 異業種ベンチマーキングの進め方
- 競合他社を圧倒する戦略構想のための「異業種ベンチマーキング」
- ベストプラクティスとエネイブラー
- 適合計画・実行・結果測定・フィードバック
- ベンチマーキング先とのコンタクト方法
- 依頼状と機密保持契約
- ベンチマーキング訪問前の準備
- 経営サイクルとして実践すべき競合ベンチマーキング
- ベンチマーキングは、中期戦略計画の計画サイクルが前提となる
- 実行半年前に中計を策定するサイクルをつくる
- 日常業務の中での「兆候情報収集」とプロジェクトによる「戦略情報収集」
- 異業種ベンチマーキングによる画期的な発想転換と組織変革
- 戦略実行のための「ブレークスループロジェクト」
- 大きなプロジェクトはなぜ失敗するのか?
- ビジョン・戦略を描きつつも、目の前の行動にフォーカスして、突破する
- 小さな成功を連続して、推進力を得る
- 行動の中で人材育成と組織変革を進める
第2回 : 『アライアンス・M&Aの成功への戦略とその実践』
(2014年7月23日 (水) 12:30~16:30)
企業は常に高い成長を求められています。いま新たな成長戦略の一つとして、アライアンス・M&Aが当然となってきております。
しかし、実際には社外まかせであったり、社内の体制、スキルが不十分などの理由から、成功確率が極めて低いのが現状です。
本セミナーでは、アライアンスM&A戦略の成功のポイント、プロジェクト推進の重要かつ基礎的な考え方、手法を学んでいただきます。
とくに、M&Aアライアンス後の統合のマネジメントの方法に関してもお伝えします。
- アライアンス・M&Aを活用したビジネスモデルのベストプラクティス事例
- アライアンスとは
- 事業戦略的視点でのアライアンス戦略の主なバリエーション
- 契約の視点からのアライアンスの種類
- 会社法のM&Aの手法の分類からみたアライアンス
- アライアンスとM&Aとの違い
- アライアンスを成功させるための3つのコンピタンス
- アライアンスを成功させるための3つのコンピタンス
- コンピタンス①: アライアンス戦略の『構想力』
- コンピタンス②: アライアンス関係の『設計力』
- コンピタンス③: アライアンス実行における 『組織体制、リーダーシップ力』
- アライアンスの実践ステップ
- ステップ1.戦略企画
- ステップ2.打診、交渉
- ステップ3. デューデリジェンス、事業計画
- ステップ4.契約提携
- ステップ5.実行準備、ポストアライアンス
- ステップ6.アライアンス解消
- クロスボーダーM&Aのポイント ~PMIにおける成功要因~
- 買収企業と被買収企業双方の同じ理解によるKPI設定
- 本社サイドも参画したモニタリング
- リスクを考慮した十分な経営資源の投入
- プロジェクトにおける短期の戦略的成果の創出
第3回 : 『グローバル・エコシステム (ビジネス生態系)を創出&構築する戦略構想とその仕掛け方と実行』
(2014年8月6日 (水) 12:30~16:30)
日本の製造業はいま大きな発想転換が必要です。まずは“製造業”という業態そのものに対して疑ってみることが必要です。
生活者視点、顧客視点でサービスを含めた価値の提供にどのように技術で貢献できるかを考えると、“製造業”という発想は時代遅れなのかもしれません。
サービスなどとのアライアンスが必要となり、技術は価値の実現の一手段となります。
価値を実現するには、自社でまかなえないものは外部から調達する必要が出てきます。
またそれを実現するネット社会のインフラも発展してきていますし、グローバル化という発想も当然のものとなります。
そのような流れの中で「オープン・イノベーション戦略」や「エコシステム型のビジネスモデル」というキーワードが注目されていますが、具体的にどのようにすれば自社の強みを活かした戦略・ビジネスモデルは構想できるでしょうか。
当セミナーでは、具体的な事例を紹介しながら、上記のような戦略発想・策定の流れを具体的に理解していただくことを目的とします。
※講義2時間30分、ディスカッション1時間30分を予定
- エコシステム戦略とは
- 共生の理念をベースにした『グローバル・エコシステム』をつくる
- ポイント①: ユーザー、売り手、作り手などの相互関係による創発
- ポイント②: 多様なメンバーの相互関係による個々の成長
- ポイント③: ネットワーク外部性よるエコシステム自体の進化
- 戦略発想のポイント ~事業・技術・知財の視点からの三位一体の発想~
- エコシステム事例
- アップル
- 電子書籍端末 ~アマゾン vs. ソニー~
- ミシュラン
- エコシステム戦略の策定の流れ
- ステップ1.戦略検討の範囲の選択
- ステップ2.戦略仮説想定
- ステップ3.事業環境分析
- ステップ4.全体アーキテクチャ設計とビジネスモデル構想
- ステップ5.市場・技術・事業のロードマップの想定
- ステップ6.個別戦略の検討、実行計画の立案
- 異業種との創発型コンソーシアムの仕掛け方
- コンソーシアムとは何か
- コンソーシアムの種類
- 成功するコンソーシアムの進め方
- エコシステム創出のためのコンソーシアムの進め方
- エコシステム戦略の構想・実行を促進する組織インフラとは
- 高い成長目標の設定、ビジョン・ドメインの設定
- 外部接点機関
- 人事制度、教育制度