エレクトロニクスデバイスを印刷技術によって作製しようという試みが盛んに報告されるようになって、既に数年が経った。未だに実用化に至っていないことなどによって、研究開発を中止した企業も少なくはない。
そういう状況であっても、プリンテッドエレクトロニクスに関心があったり、プリンテッドエレクトロニクスに関連する材料や装置などに関する相談を受ける方々がいることも事実である。
そこで今回はこれまでのような、プリンテッドエレクトロニクス技術に関する開発研究に携わっている方だけでなく、プリンテッドエレクトロニクスに漠然とした関心のある方から、自社技術の活かし先としてプリンテッドエレクトロニクスを調査している方にも、プリンテッドエレクトロニクス技術を入り口から覗くような感覚で概観し、研究開発やビジネスについて考える材料を提供したいと思う。
- プリンテッドエレクトロニクスとは
- プリンテッドエレクトロニクスとフレキシブルエレクトロニクス
- 今、なぜ印刷なのか
- 省資源・省エネルギー
- 各種印刷法
- 有版印刷と無版印刷
- 産総研におけるインクジェット技術
- マイクロコンタクトプリント法
- ペンタイプ・リソグラフィ
- 高精細補修技術
- フレキシブルデバイス
- 印刷による電極・配線形成
- 精細度と刷版のアスペクト
- モールドの離型処理
- 製版時における脱泡
- 刷版の表面処理
- インキング
- 印刷膜厚の制御
- 印刷装置
- 親撥パターンの可視化技術
- 微小液滴の界面現象
- 印刷とめっき
- 低温焼成インク
- 加圧焼成法
- スクリーンオフセット印刷法
- 連続スクリーンオフセット印刷のためのブランケット再生法
- 反転印刷法
- 反転印刷による埋め込み電極の形成と一括焼成技術
- 今後の技術課題
- 高精細パターニング技術
- 厚膜パターニング技術
- 連続・高速印刷技術
- 導電インクの低温焼成化と低ダメージ焼成技術
- 半導体材料と絶縁材料
- プリンテッドデバイスの信頼性評価法
- 材料・プロセス・デバイスの標準化と知財戦略
- プリンテッドエレクトロニクスで何をする (刷る) のか
- フォトリソグラフィと印刷技術
- 印刷でつくれるモノ
- プリンテッドエレクトロニクスが目指すもの
- キラーデバイス・キラーアプリケーション
- どんな電極・配線をつくるべきか
- パラダイムシフト
- 成功体験からの脱却
- プリンテッドエレクトロニクスで何をするのか