本セミナーでは、生物学的水処理の低コスト&ハイパフォーマンス化を目指した最新技術動向と、汚泥処理やAOP処理等、生物学的処理をより効率的かつ有用なプロセスにするために重要な技術を解説いたします。
(2014年6月16日 10:30〜12:00)
名古屋大学 大学院工学研究科 教授 工学博士 堀 克敏 氏
生物処理の基礎原理、設計や管理のポイントを概説の後、最新技術の理解や開発の基礎となる従来技術を説明し、最後に注目の最新生物処理技術を紹介する。
(2014年6月16日 12:50〜14:00)
(株) 日立製作所 インフラシステム社 技術開発本部 松戸開発センタ 水環境システム部 主任研究員
博士 (工学) 森田 穣 氏
MBRシステム動力の30%削減を目的に、生物処理と膜面洗浄に関わる散気量を低減する担体添加型MBRシステムを開発内容について報告する。 本研究開発は、新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO) の省水型・環境調和型水循環プロジェクト一環として、2009年から2012年度にかけて実施された。膜分離活性汚泥法 (Membrane Bioreactor: MBR) は,設置面積がコンパクトで高度な処理水質が得られる等,メリットが多く下水・工場排水の水再利用分野において中核を担う技術として注目されている. 膜を汚泥に浸漬して固液分離に用いる浸漬型膜分離活性汚泥法では、膜の下方より連続的に空気を供給し、気液二相流のせん断により膜の目詰まりを防止する。その動力は過大で、大規模下水処理にMBRを適用する場合、システム全体動力の約40%を占めている。 更に、生物処理に必要な散気量も加えると、散気に関わる動力は、システム動力全体の約60%を占めると試算される。そのため、本法の適用拡大において、膜面洗浄と生物処理に関わる動力を削減する技術の開発が切望されている。 以上のような背景のもと、本研究では、平膜型の膜分離装置を対象に、担体添加や散気管構造最適化等による膜面洗浄散気量の削減をはじめ、MBRシステムの省エネ化について広くについて検討した研究開発内容を紹介する
(2014年6月16日 14:15〜15:25)
信州大学工学部土木工学科 准教授 工学博士 松本 明人 氏
下水汚泥の好気性消化の効率化について,嫌気性消化汚泥を基質に用いた好気性消化実験の結果を中心に,汚泥分解に及ぼす消化温度,pH,投入汚泥濃度,微生物製剤添加の影響,さらに亜硝酸性窒素の影響に関し,追加実験の結果や既往の研究も踏まえながら,紹介する. また消化汚泥の有効活用について展望する.
(2014年6月16日 15:40〜16:40)
ペルメレック電極 (株) 岡山事業所 環境水処理技術部 第一グループ 大津 秀緒 氏
生物処理との併用が期待される化学的処理についてヒドロキシラジカルを含めた酸化剤を電気化学的に生成する技術を紹介する