現在の日本の教育現場は、①地域格差、②教員の業務負荷の拡大、③教員の知的キャパシティの限界、④育成すべき人材要件の変化という4つの課題に直面しており、現政権が掲げる教育再生政策に対して大きな障壁となっている。 本セミナーでは、ICTによって教育の質を高め、現代社会が求める新しい人材要件を満たした人材を育成するスマート教育にフォーカスし、日本初MOOC (大規模公開オンライン講座) とIB教育に注目する。
(株) 野村総合研究所 主任コンサルタント
佐藤 太一 (さとう だいち) 氏
(2014年5月28日 13:00〜14:15)
本講義では、日本が抱える教育現場の課題を解決する手段としてICTの可能性に言及し、国内外の事例を交えながら、スマート教育の到来によって実現される教育の姿について論じる。 また、スマート教育の実現に向けて、政府・自治体・教員が果たすべき役割の変化についても言及する。
(一社) 日本オープンオンライン教育推進協議会 事務局長
福原 美三 (ふくはら よしみ) 氏
(2014年5月28日 14:20〜15:35)
2001年のMITオープンコースウェア (OCW) の発表に遡るオープン教育の潮流は2012年にMOOCとなって大きな飛躍を遂げている。 この10年余の経緯の中で様々な技術的要因、社会的要因が複雑に相互に関連し、現在のMOOCの流れとなっている。 本講演では2004年に日本がオープンエデュケーションに関わった時点から国内外の関連組織に中心的に携わってきた経験から、日本での可能性と課題およびその解決策について展望する。
国際バカロレア機構 (IBO) アジア・太平洋地区 理事
坪谷ニュウエル郁子 (つぼやニュウエルいくこ) 氏
(2014年5月28日 15:45〜17:00)
1968年、スイスのジュネーブで発足した非営利教育機構、国際バカロレアの4つのプログラムは、今日、世界147カ国、3747の認定校にて、3歳から19歳までの1,174,000人の生徒が学んでいます。 (2014年4月現在) 日本においても、2018年までに国際バカロレア (IB) の認定校を200校に増やす閣議決定がされました。まだ日本ではなじみの浅いIBとは何なのか?一体世界ではどんなことが起きているのか? 今、日本ではどんな動きがあるのか?IB教育の導入は日本の教育改革の起爆剤となりえるのか?IBをめぐる最新情報をお伝え致します。