本セミナーでは、中国における環境汚染の実態と水質・土壌汚染の法規について詳解いたします。
また、水ビジネスの市場と法規との関連についても解説いたします。
中国における環境汚染の実態と法規制の動向
~水・土壌汚染を中心に~
大阪市立大学大学院
経営学研究科
環境政策論
特任教授
畑 明郎 氏
経済成長著しい中国では、生産第一主義で公害対策はおざなりにされてきた。その結果、水質汚染・土壌汚染・大気汚染などが深刻になっている。河川や湖沼の大半が汚染され、全国の農地の2割が土壌汚染され、大都市の大気汚染もひどい状況である.水・土壌・大気の汚染は、「がんの村」、「イタイイタイ病」、「ぜんそく」などの公害病を多発させている。 本講座では、中国南部の長江流域、珠江流域を中心に水・土壌・大気などの汚染調査結果を紹介するとともに、中国政・省の研究機関との交流と「土壌汚染防止法」立法などの環境法規制の動向を紹介する。
中国とアジア諸国における土壌汚染法規と企業に求められる対応
DOWAエコシステム(株)
ジオテック事業部
次長
西山 徹 氏
海外に工場を持つ企業にとって、土壌汚染対応は頭の痛い問題です。ひとたび問題が発生すれば、莫大な出費を強いられることにもなりかねませんが、生産に直結しない問題であるために対応は後手になりがちです。また、法の整備状況や内容も国によって異なるため、「各国の基準に従うように」と本社から指示を出しても、何ら解決にはなりません。 本講座では、中国のみならず、アジア諸国の土壌汚染法規の概要について紹介した上で、実効性のあるリスク回避のために企業はどのように対応すべきなのか、ローカルとグローバルの立場から分かりやすく解説します。
中国の水質環境規制強化の最新動向と水ビジネス市場の展望とその対応
神鋼リサーチ(株)
営業企画部
上席研究員
章 燕麗 氏
中国では「中華人民共和国水質汚染防止法」の改正版が2008年6月1日から施行された。新しい法の施行に伴い、一連の汚水排出基準の見直しや制定などが行われ、水質関連法整備が一段厳しく強化された。 本講義では法改正の内容やポイントなどについて紹介する。また、中国政府が実施している環境政策や環境計画などを紹介するとともに、今後中国の環境産業の発展や水ビジネスの可能性と市場対応などについて整理する。最後に、現地ヒアリング結果による中国市場における日本及び欧米の環境関連ビジネスモデルについて紹介する。
新規化学物質環境管理弁法の概要
ハヤシビジネスサポートオフィス 代表
工学博士
林 譲 氏
中国版REACHとも言われる新化学物質環境管理弁法が10月15日から施行されました。日本企業は、中国の代理人に委託して、輸出前に登記しなくてはなりません。分類、表示、SDSについては、国連パープルブックを基本としているが、中国固有の要求もあります。
中国は日本企業にとって重要な市場であり、大きく動く中国の化学物質規制政策を知ることは不可欠であります。EUのREACH規則は、最初の登録期限がすみましたが、本弁法はEUのREACH規則の要求内容に類似した点があります。
このセミナーでは、EU REACHと比較して本弁法のポイントを解説します。