2009年7月から、EU Annex 1改訂版に合わせて、無菌操作法による無菌医薬品製造指針改正班が立ち上がり、2010年7月に改正案の作成が完了し、その後2011年3月に事務連絡として発出され、また2012年11月に「最終滅菌法の指針改訂版」が出された。
このような状況を踏まえ、日米EU三極の生物製剤を含む無菌医薬品製造に関するGMPや指針に基づく議論が進められているが、厚生労働省は2012年3月にPIC/S加盟申請が受理され、2014年5月頃にもPIC/S加盟が承認される可能性が出てきている。
PIC/Sにおける査察で特に求められる可能性があるのは、無菌製剤ではあるが、非無菌製剤の査察も行われるとされている。特に科学的論拠による製造環境のモニタリングの実施であろう。特にクリーンルーム環境における空調システムでは、アラート・アクションの明確な設定と管理であり、本講座では、グローバルな医薬品製造の動向を踏まえた無菌製剤に管理の必要とされると考えられる諸項目に焦点化して解説する。