フレキシブルプリント配線板 (以下FPC) は、スマホ・タブレットPCなどの小型ケータイ電子機器にFPCの採用が急激に拡大している。しかしながら、FPCの歴史は硬質配線板 (PCB) に比較して短く、約50年に過ぎない。 (日本では、1969年に当社が開発・製造を開始したのが最初であり、その後同様にしてFPCメーカーが擁立された。) これらのFPCの生産技術開発に関しては、「 市場ニーズに基づく技術開発の迅速化(time to market) と量産早期導入 (time to volume) により、多様化する電子機器の機能要求に対応してきた」と言っても過言ではない。結果、配線板業界の中でも最も市場伸び率が高い状況で推移してきている。一方ではコモデティ化技術としての定着も出てきている。 一方、小型電子機器の高機能化は、留まるところがなく、より高機能なFPCが要求されてきている。高精細で高機能性 (高電気特性、高寸法安定性、高柔軟性、高耐熱性、高実装性) を持つFPCである。これらの新要求に対応する技術を詳細解説する。