日本の半導体メーカーの多くは、人員削減・工場閉鎖・事業売却・弱者連合などのリストラにより縮小均衡を図ろうとしても、循環型不況による凋落ではないため均衡することなどありえず、ますますネガティブなスパイラル状態に陥ってしまっています。 社会の流れの変化、産業構造の変化に素早く対応できるものしか生き残れません。グローバルなメガトレンド (パラダイム転換を伴う大きな流れ) を掴み、社会の新たなニーズをしっかり捉え、どんな半導体を将来に向けて企画すべきか、どこへ売り込むべきか、戦略をゼロから練り直す必要があります。半導体は、これから先も、成長分野の中核エンジンであることに変わりはありません。いまこそ、活気あふれるシリコンバレーに学ぶべきでしょう。 半導体産業は、日本において凋落一途の斜陽産業と化していますが、米国SiliconValleyでは今まで以上に夢多き知識創造型産業と認識されています。半導体は、今後成長が予想される分野でコアエンジンとして重要な役割を担います。 元気溢れる米国新興半導体ベンチャーの先を見据えたビジョンと戦略、現状に甘んじない大手半導体企業の大変革、米Stanford大学での起業家精神教育の源流、2番手商法から脱皮するためのSamsung ElectronicsのSilicon Valley英知活用、世界の自動車メーカーのIT関連研究所がSilicon Valleyに集結していることなど、様々な角度から長期取材し、ホットな記事を月刊Electronic Journalに連載中の講師がSilicon Valleyのベンチャー企業を時間の許す限り多数の具体的な事例を紹介しつつ、半導体ベンチャー企業の成功の秘訣を探り、日本の半導体産業の参考になる情報を提供します。日本で最も欠けている「どんな半導体を将来に向けて作るべきか」というニーズ指向の視点から、今後成長が予測される分野についても議論します。