(2014年6月30日 10:00〜11:40)
化石燃料の枯渇が話題となり、燃料費の高騰が自動車の燃費への関心を高めています。 HEV、BEVへの関心が高まり、そのモータ制御に使われるインバータの実装技術を紹介いたします。大電流を制御するため、実装技術と自動車特有の長寿命を実現する技術を、事例を交えて紹介いたします。
(2014年6月30日 12:20〜13:50)
シリコンIGBTはハイブリッドカーや電気自動車等の車載インバータを中心に様々なパワーエレクトロニクス機器に適用されている。1982年の誕生以来、現在までの四半世紀にIGBTはMOSゲートサイリスタの挑戦を幾度となく受けてきたが、それらの挑戦をことごとく跳ね返し上記パワーエレクトロニクス機器のキーデバイスとして中心的な役割をしている。本講演では、IGBTの誕生から今日までの技術革新の歴史をパワー半導体各社での取り組みを中心に振り返り、なぜIGBTモジュールが主役になったのかについて、その低損失化・小型化に寄与した技術を紹介しながら解説する。そして現在、シリコンIGBTの特性改善が限界に近づいてきたと言われる。なぜか?その理由について述べる。 また最近SiCパワーデバイスの製品化発表が相次いでいる。しかしながら最近の発表データを見ると、オン抵抗に代表される低損失特性は目を見張るものの、長期信頼性に関しては特有の課題があり未だ解決の余地があるようである。本講演後半では、SiCパワーデバイス、特にMOSFETの最新技術を解説する。SiCデバイスのプロセスはシリコン素子のそれと何が違うのか?特長は?課題は?また素子設計をする上でSiC特有のポイントは何かあるのか?など、今年開催された国際学会での内容等を紹介しながら丁寧に解説したい。
(2014年6月30日 14:00〜15:40)
ハイブリッド車 (HEV) や電気自動車 (EV) で使用されるインバータは、小型・軽量・高効率・高出力化、低コスト化が重要となっている。これらの要求を実現するには放熱技術が不可欠である。インバータでは、素子の温度を一定以下に保つためにその放熱経路上の熱抵抗を最小化しなければならない。素子から冷却空気までの熱抵抗を最小化するために様々な放熱材料や構造が必要とされる。 本講座では、車載用インバータを中心に、広範囲な熱設計のポイントについて解説する。