第1部 自動車軽量化に求められる金属材料と周辺技術
(2014年6月5日 10:30〜12:00)
今日、自動車に課せられている課題のうち最重要なものの一つにCO2削減すなわち走行燃費の大幅改善がある。車両の軽量化は燃費に大きく貢献することから、様々な軽量化のアプローチがなされている。樹脂化も貢献するが、一方、金属材料及びその加工技術も発展を続けており、金属材料による具体例を紹介する。
- 自動車の課題
- CO2の削減
- 製造時のエネルギー消費
- 衝突安全
- リサイクル性
- 修理の容易さ
- 世界の自動車生産台数、使用材料の比率、総材料使用規模
- 材料研究
- 新材料導入
- 材料研究アプローチ
- 具体的な材料研究例
- 今日の鉄鋼材料のレベル
- 代替材料 アルミ、その他の材料
- アルミ化のアプローチ
- アルミ以外の非鉄金属採用動向
- 樹脂化の例、CFRPの採用例
- 樹脂化部品
- GFRP
- CFRP (宇宙航空等)
- 住み分け
- 展望
第2部 自動車の軽量化を可能にするマグネシウム合金技術の最新動向 ~KUMADAI マグネシウム合金~
(2014年6月5日 12:50〜14:20)
実用金属で最軽量のマグネシウム合金が注目されてきたが、その特性がアルミニウム合金に及ばないために普及が遅れていた。最近、アルミニウム合金を凌駕する特性を持つマグネシウム合金 (
KUMADAI 耐熱マグネシウム合金とKUMADAI 不燃マグネシウム合金) が開発され、マグネシウム新時代が到来しようとしている。講演では、マグネシウムの特徴と欠点、KUMADAIマグネシウム合金の特徴と今後の課題について述べる。
- マグネシウムについて
- マグネシウムの特徴
- マグネシウムの精錬法
- マグネシウムの基本的物性
- 市販マグネシウム合金
- 世界の研究開発動向
- マグネシウムの欠点
- 機械的強度
- 耐食性
- 発火温度と 燃焼性
- 鋳造法で作製したKUMADAI マグネシウム合金
- KUMADAI 耐熱マグネシウム合金の特徴
- KUMADAI 不燃マグネシウム合金の特徴
- KUMADAI マグネシウム合金の機械的特性
- KUMADAI マグネシウム合金の耐食性
- KUMADAI マグネシウム合金の機械的特発火温度と難燃性・不燃性
- FAA燃焼試験結果
- 急冷法で作製したKUMADAI マグネシウム合金
- 急冷法の効果
- 急冷法で作製したKUMADAI マグネシウム合金の特徴
- 大型素材製造技術の開発
- 鋳造法
- 急冷法
- 今後の展望
- KUMADAI マグネシウム合金の波及効果と応用分野
- KUMADAI マグネシウム合金の今後の課題
第3部 自動車車体へのハイテン材適用動向及びホンダにおける技術開発事例と今後の課題展望
(2014年6月5日 14:35〜15:35)
社会環境のニーズより、自動車は軽量化と高強度化の両立を強く求められている。 その中で比較的安価に達成可能なハイテン材については、自動車各社とも適用比率を上げてきている。ここではハイテン材の適用動向と共に技術開発事例と今後の課題について概説する。
- ハイテン化の背景
- 各国の燃費基準
- 衝突安全基準
- ハイテン化の効果
- 軽量化/ハイテン化の動向
- 他社適用動向
- Honda適用状況
- ハイテン化の課題とHondaにおける適用事例
- ハイテン化による問題点
- 外板へのハイテン適用事例
- ホットスタンプ適用事例
- まとめ
第4部 自動車のアルミ化を促進するアルミニウム合金材料及び周辺技術動向と今後の課題展望
(2014年6月5日 15:50〜17:00)
自動車の排ガス規制強化からの軽量化ニーズに対して、アルミニウムが使われる背景と、適用の現状を説明し、今後の自動車ボディー構造での課題解決へのアルミニウム貢献の課題と可能性を考察する。
- 自動車の軽量化の背景
- 世界主要地域での燃費規制について
- 軽量化による燃費改善効果とコスト
- アルミニウムによる軽量化手段の評価
- アルミニウムの適用
- 自動車へのアルミニウム適用製品の歴史
- アルミニウムの利点
- 自動車に使われるアルミニウム
- 素材形態 ;圧延、押出、鍛造、鋳造
- 自動車部材への適用事例
- 自動車部材への適用技術
- 成形、接合技術
- 接合技術
- 今後の技術課題
- ボディーのマルチマテリアル化の動向
- 異種材料の接合技術
- 今後の展望