第1部 車載用電子部品の小型高信頼性を支える材料特性
(2014年6月18日 10:30〜12:00)
自動車の電子化が加速し車輌の燃費向上のために電子製品に求められる要求も厳しくなっている。高信頼性と共に、小型・高放熱化が重要になっている。これらを実現する樹脂材料が重要な役割を果たす。
- カーエレクトロニクスの概要
- 車載電子製品への要求
- 軽量化
- 信頼性
- 小型化
- 小型放熱実装技術と樹脂基板特性
- 小型実装技術
- 放熱技術
- 樹脂基板に求められる特性
- 小型インパータの高放熱実装と接合材料
- インバータへの要求
- 両面放熱構造
- パワーデバイスの長寿命接合を実現する材料
- 電子製品の樹脂封止技術
- ベアチップ実装における緩合部の長寿命化
- 小型電子製品の樹脂封止技術
- 樹脂封止構造の特徴
- 将来動向
第2部 パワーデバイスの熱疲労、絶縁寿命、高温、低温動作保障と材料評価
(2014年6月18日 12:50〜14:20)
IGBTを代表とするパワーモジュールは小型化・低価格、且つ低損失・高効率を求められている。これらの要求に応えるための、動作温度の高温化が主流になろうとしている。Siデバイス (175℃) 、次世代SiCデバイス (200℃) のそれぞれ最新パッケージ技術について紹介する。
- 背景
- パワーデバイスの大きさ、動作温度のトレンド
- 高温動作 (175℃) 連続保証における現状パッケージ問題点と課題
- 現状パッケージの寿命
- 新材料
- はんだ合金
- ボンディングアルミワイヤー
- 電極材料
- Si-GEL など
- 適用効果の確認
- SiC用パッケージ (動作温度 200℃) 新規技術動向
- 新構造による、動作温度200℃の保証
- 適用新素材と評価方法
- まとめ
第3部 繰り返しインパルスによる絶縁材料の劣化機構およびその評価方法
(2014年6月18日 14:30〜16:00)
インバータ制御における直-交変換の過程で出力される矩形波パルス電圧の波頭や波尾には、インパルス状の急峻な電圧 (通称インバータサージ) が重畳され易い。このサージがインバータ駆動モータやパワーモジュールに繰り返し侵入すると、絶縁劣化が加速される。
本講座は、電気絶縁材料の専門家による耐インバータサージ絶縁材料の設計と評価に関するセミナーである。高放熱絶縁シートを設計する上で必要な、誘電体工学や高電圧工学に関する基礎知識と、耐インバータサージ性能の評価方法についての最新の知識を提供することが本セミナーの目的である。前半では、インバータサージの発生機構とサージの繰り返し印加による絶縁劣化機構について概説する。後半では、繰り返しインパルスによる絶縁劣化に対する評価方法と最近の研究成果を紹介する。
- はじめに
- インバータサージの発生原理とその特徴
- 集中定数回路における解析モデル
- 分布定数線路における解析モデル
- サージの繰り返し印加による絶縁劣化の要因
- 絶縁劣化の定義と絶縁破壊のメカニズム
- 部分放電劣化 PDIVとPDEV
- 誘電損失
- 空間電荷蓄積
- 複合劣化における寿命推定
- 複合材料特有の電気絶縁性
- 熱伝導特性と電気絶縁性との関係
- フィラーと樹脂界面における電界の局所的歪み
- ボイド・ミクロクラックでの電界集中
- インバータサージによる絶縁劣化の評価
- 各種センサによる部分放電の検出
- 部分放電開始電圧と消滅電圧の測定方法
- 繰り返し課電後の空間電荷挙動と絶縁破壊電圧
- 統計的手法による破壊機構の推定
- 突起状電極から進展する繰り返しパルストリーの形状
- まとめ
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