ワイヤレス通信の要 (かなめ) であるアンテナは、機器に内蔵するために小型化が必須です。無線端末、携帯電話、無線LANやRFIDタグなどのアンテナは実装条件がさまざまで、特に携帯電話では通話用アンテナの他に、ワンセグ放送受信、非接触ICカード、Bluetooth、GPSなどの複数のアンテナを内蔵することで、それぞれの性能劣化や相互干渉の問題も発生しています。
本セミナーでは、講師が多くの企業で実施している、電磁界シミュレータを活用した小型・内蔵アンテナ設計のさまざまな事例を学びます。また、無償版の電磁界シミュレータSonnet Liteを用いて、小型アンテナが設計できるようになるまでの具体的な手順を効率的に学びます。
- はじめに
- 電磁波とは何か?
- 無線通信と電磁波の関係
- マクスウェルとMaxwellians
- アンテナのしくみと分類
- 電界検出型アンテナ・磁界検出型アンテナ
- 定在波型アンテナ・進行波型アンテナ
- 電磁界シミュレータを活用した設計手法
- 周波数領域の手法
- 時間領域の手法
- 電磁界シミュレータで得られるアンテナ特性
- ケータイ用小型・内蔵アンテナの設計
- 逆Fアンテナの設計
- メアンダアンテナの設計
- マッチング回路の設計
- UHF帯RFIDタグ用小型アンテナの設計
- パラメータ・スウィープの利用法
- ベント・ダイポールアンテナによるマッチング法
- 動作環境の影響
- 13.56MHz用RFIDタグの設計
- コイルのLを求める
- ネットリストプロジェクトの使い方
- リーダとタグの電磁的結合評価法
- 実装上の問題点
- ケースの影響とその対策
- 周囲金属の影響とその対策