2010年10月27日「産業洗浄技術の基礎と残存汚れの定量化、評価法」
講師
日立プラント建設サービス(株) 空調・プラント本部 洗浄装置部
顧問 平塚 豊 氏
日本の産業界では社会のニーズに応えるため高性能,高機能な新製品を手がける企業が多くなっている。
そうした製品を生産するプロセスでは構成部品の精密で微細な加工や処理が行なわれるが、その場合製品不良の生ずる大きな原因の一つに加工物表面に存在する各種汚れがある。したがって製品欠陥のもとになる汚れを事前に除去するのに有効な洗浄は、歩留まりを確保する重要なプロセスになっている。
本講習会は有効な洗浄を構築し、実施できる技術者を育成する目的で洗浄技術の基礎と洗浄結果を評価、確認するのに役立つ汚れの定量法を解説する。
- 産業洗浄の目的
- 必要なきれいさとは
- 汚れの種類と汚染状態の把握
- 汚れ除去における洗浄剤の役割
- 洗浄剤の選択の際における制約
- 洗浄手法
- 化学的洗浄作用
- 物理洗浄作用
- ブラシ洗浄
- 噴射洗浄
- 超音波洗浄
- マイクロバブル洗浄
- 光洗浄
- プラズマ洗浄
- 洗浄装置
- 一括処理式 (バッチ式) 洗浄装置
- 個別処理式 (枚葉式) 洗浄装置
- リンス技術
- 乾燥技術
- 洗浄評価
- 簡易表面清浄評価法
- 表面付着粒子計測法
- 残存汚れの定量法
- 汚れ試料の採取法
- 採取試料の定量法
- 吸光度測定
- 洗浄表面直接分析法
- 電子分光法
2010年10月29日「洗浄剤、洗浄方法・プロセスの選び方と洗浄システムの構築とコストシミュレーション」
講師
荒川化学工業(株) 機能材料事業部 営業部
部付部長 前野 純一 氏
産業用洗浄技術の一翼を担う、湿式洗浄法について、洗浄剤種、洗浄方法について解説する。
各種洗浄剤、洗浄方法の特徴を述べるとともに、これらを用いてどのように洗浄プロセスを設計していけばよいか、設計の基本部分についても解説する。
また、産業洗浄技術において洗浄液やリンス液の品質管理は重要課題である。液寿命の概念を理解し、液寿命として何をどのような方法で管理するのが望ましいか、また、濃度の振れを小さくし、常に安全な平衡濃度で運転するためどのように洗浄プロセスを設計すればよいか、それらの計算方法を応用したコストシミュレーションについて解説する。
- 洗浄の基礎 (洗浄プロセスについての理解)
- 洗浄とは
- 乾式洗浄と湿式洗浄
- 乾式洗浄
- 湿式洗浄
- 汚染物について
- 汚染物質種
- 有機物系汚染物質
- 無機物系汚染物質
- 汚れの状態
- 物理的捕捉
- van der waals 力
- 静電引力
- 水素結合
- 洗浄剤の種類と特徴
- 溶剤系洗浄剤
- 水系洗浄剤
- 準水系洗浄剤
- 洗浄方法について
- 浸漬洗浄
- 超音波洗浄
- シャワー洗浄
- 液中ジェット洗浄
- 直通式洗浄
- ブラシ洗浄
- 洗浄プロセスについて
- 洗浄プロセスについて
- 洗浄
- 粗リンス
- 仕上げリンス
- 乾燥
- 熱風乾燥
- 圧縮ガスによるエアナイフ乾燥
- スピン乾燥
- 揮発性溶剤による蒸気乾燥
- 輻射熱乾燥
- 真空乾燥
- 洗浄設計~プロセスの最適化
- 被洗浄物、汚染物の把握
- 洗浄目的の明確化、必要清浄度の把握
- 洗浄剤の選定、洗浄方法の選択
- 洗浄方法の選択
- 洗浄プロセス設計
- 設計したプロセスの確認、最適化
- 洗浄プロセスの確立
- 洗浄装置の設計、製作
- システムの導入
- 洗浄剤と洗浄システム
- 液寿命の決定
- 液管理方法
- 洗浄剤の管理
- 汚れ成分濃度の管理方法
- 水分濃度の管理方法
- すすぎ槽の濃度管理
- 仕上げリンス槽の濃度管理
- 液管理計の選定
- ランニングコスト低減方法
- 廃水処理装置
- 生物処理法
- 蒸留再生装置
- リンス水浄化装置
- 純水再生装置
- コストシミュレーション
- 洗浄剤コスト試算
- プレリンス1、2槽物質収支
- 仕上げ槽洗浄剤濃度について
- ランニングコスト試算参考例