ALD (原子層堆積法) の基礎と展開 / プラズマCVDによる薄膜作成と装置・応用技術

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本セミナーは、 ALD , CVD のセミナーを2テーマセットにしたコースです。
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通常受講料 : 114,600円(税込) → 割引受講料 89,700円(税込)

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開催予定

プログラム

2014年3月26日 ALD (原子層堆積法) の基礎と展開

  ALD による薄膜合成は、ナノメートルレベルでの膜厚制御性、膜厚均一性などから、ULSIゲート酸化膜形成、メモリキャパシタ形成などに応用展開されている技術です。  しかし、そのプロセスは、原料の供給、パージ、反応性ガスの供給、パージなどからなり、各段階での条件設定は、これまでの類似手法である CVD と比較して、かなり複雑であり、速度論の基礎的知識なしには容易に最適化を達成できません。  このため、本講座では、まずALDの基礎知識として、CVDの速度論から説明を行い、CVD/ALDプロセスの開発・解析能力を養うことを目標とします。また、ALDプロセスの理想と実際について、原理およびメカニズムから詳しく解説を行い、新たにALDプロセス開発・製品応用に関わる方の一助となるよう配慮した講義を行います。

  1. 第1部 薄膜作製の基礎
    1. 薄膜作製入門
      1. 薄膜の種類と用途
      2. 代表的な半導体デバイスにおける薄膜の用途と作製方法
      3. ウェットプロセスとドライプロセス
      4. PVDとCVD、ALD
    2. 真空の基礎知識
      1. 真空度とは
      2. 平均自由行程とクヌッセン数
      3. 真空の質と真空ポンプ,真空計
    3. PVDプロセス
      1. 真空蒸着の基礎
      2. スパッタリング
  2. 第2部 ALD/CVDプロセスの反応機構と速度論
    1. ALDの基礎としてのCVDプロセス入門
      1. CVDプロセスの素過程
      2. CVDプロセスの速度論
        1. 製膜速度の温度依存性 – 表面反応律速と拡散律速
        2. 製膜速度の濃度依存性 – 1次反応とラングミュア・ヒンシェルウッド型反応
      3. CVDプロセスの均一性
    2. 表面・気相の反応機構解析入門
      1. 素反応機構と総括反応機構
      2. 気相反応の第一原理計算と精度
      3. 表面反応機構の量子化学的検討と実験的解析
  3. 第3部 ALDプロセスの基礎と展開
    1. ALDプロセスの基礎
      1. ALDプロセスの基礎理論と製膜特性
      2. ALDプロセスの理想と現実
        1. ALDプロセスの温度依存性
        2. ALDプロセスの均一性
        3. ALDプロセスの量産性
    2. ALDプロセスの応用と展開
      1. ALDプロセスの応用用途
      2. ALDプロセスの解析手法と最適化
        1. Quartz Crystal Microbalance (QCM) によるその場観察と最適化
        2. 製膜遅れ時間 (Incubation Time) の観測と最適化
      3. 新しいALD技術
        1. プラズマALD、プラズマALE、ホットワイヤ-ALD
        2. Spatial ALD
      4. ALD国際会議について

2014年3月27日 プラズマCVD法による高品質薄膜の作成技術 入門

~応用を見据えて、安く高品質に成膜するための必須講座~

(2014年3月27日 10:30~16:30)

 産業界でプラズマCVDによる成膜に従事する方々は、膜質をある方向に変えたいときに、装置のパラメータのどれを操作するとよいのかを一番知りたいはずです。  しかし、プラズマCVDは電気工学・放電工学・化学工学・流体工学等が複雑に絡み合ったプロセスです。これらを全部習得すれば完璧ですが、産業界の人にそんな暇は無いと思います。  本講座では、プラズマCVDに携わる方々が、日々の業務の中で活かすことができ、「こうしたらいいよ」と、自分のアイデアも出せるようなエッセンスを身につけて頂くことを趣旨としました。

  1. なぜプラズマCVDを使うのか?
    1. 液相法と気相法
    2. PVDとCVD
    3. プラズマと熱・光
  2. プラズマCVDの概要
    1. 放電現象
    2. 気相反応
    3. 表面反応
  3. 放電とプラズマ
    1. 電子・イオンはどのように動く?
    2. 電界分布はどんな形?
    3. 電子密度は何で決まる?
    4. 電子温度は何で決まる?
  4. 気相反応1 (一次反応過程)
    1. 特定の機能基を薄膜に付与できるか?
    2. 一次生成物はどこで生成?
    3. 入れた原料と違うガスのプラズマになる?
  5. 気相反応2 (二次反応過程)
    1. 基板に到達するまでに何回衝突?
    2. 一次生成物が衝突する相手は何?
    3. 気相化学種密度を決めているのは何?
    4. 一次反応は膜質に関係ない?
    5. 二次反応の方が重要?
    6. ダストを抑制するには?
  6. 輸送過程
    1. 基板に向かう原動力=拡散
    2. 膜質制御に効くドリフト
    3. 空間分布に効く移流
  7. 表面反応
    1. 一概に付着と言うなかれ! (物理吸着と化学吸着)
    2. 表面上を動く?
    3. 付着した後の反応もある?
    4. 基板温度はなぜ膜質制御に効く?
    5. 段差被覆性は何で決まる?

2014年3月28日 第1部 プラズマCVD中に発生するナノ粒子制御 ~歩留り・薄膜の劣化対策~

(2014年3月28日 10:30~12:10)

 プラズマCVDで用いられている反応性プラズマ中では、気相中で反応性の高い化学的活性種が重合してナノ粒子へと成長します。ナノ粒子の膜への混入はデバイス性能の低下や歩留まりの悪化を招くため、その制御・抑制に頭を悩ませている方も多いと思います。  本講座では、反応性プラズマ中におけるナノ粒子成長機構や、ナノ粒子に作用する力などを概説すると共にこれらの知見を基に、ナノ粒子の抑制による高品質薄膜作製や、逆にナノ粒子を利用した高機能薄膜作製について説明します。

  1. プラズマ中ナノ粒子の発生・成長機構
    1. 初期成長期
    2. 急速成長期
    3. 成長飽和期
  2. 気相中ナノ粒子の制御
    1. 電子温度制御 (化学的活性種の生成制御)
    2. ガス滞在時間とナノ粒子成長時間の関係の利用
    3. 希釈ガスの利用
    4. ナノ粒子輸送の利用
    5. 放電の変調
  3. ナノ粒子抑制の事例
    1. 膜中ナノ粒子取り込み量の計測
    2. ナノ粒子取り込みと膜質の関係
    3. ナノ粒子抑制高品質薄膜の作製 ~水素化アモルファスシリコン薄膜を例に
  4. ナノ粒子利用の事例
    1. ナノ粒子の量子効果を利用する ~第3世代太陽電池の実現に向けて
    2. ナノ粒子の高い比表面積を利用する ~高強度を持つ多孔質薄膜の作製

2014年3月28日 第2部 事例をふまえた、プラズマCVDによる低温成膜・表面処理とマイクロ波プラズマ技術

(2014年3月28日 13:00~14:40)

マイクロ波を用いたプラズマ生成技術とその材料表面修飾、ナノ材料創製技術に関する事例を解説します。

  1. はじめに、講演内容
  2. マイクロ波プラズマの生成法
    1. マイクロ波プラズマの特徴
    2. 表面波プラズマ
    3. 体積波プラズマ
  3. マイクロ波プラズマを用いた低温CVD技術 (事例紹介)
    1. アモルファスカーボン膜生成
    2. カーボンナノチューブ生成
    3. カーボンナノ材料の低温成長
  4. マイクロ波プラズマを用いた表面化学修飾技術 (事例紹介)
    1. ポリマー表面の化学修飾
    2. キトサン表面の化学修飾とヘパリン固定化
    3. ZnOナノ蛍光材料の表面修飾
  5. マイクロ波プラズマの大口径化 (事例紹介)
    1. 2.45GHzマイクロ波プラズマの大面積化
    2. 915MHzUHF波プラズマの大面積化
  6. おわりに

2014年3月28日 第3部 プラズマCVD装置の技術、課題と対策

(2014年3月28日 14:50~16:30)

 当社は1989年から「研究開発用半導体一貫製造システム」の開発を開始して、装置メーカーとして、25年以上の実績・経験がある。  この講演では、プラズマCVD装置に関して、開発してきた技術や課題と対策を中心にご紹介する。

  1. プラズマCVD装置の基本構造
    1. プラズマCVD装置の構成
    2. 反応チャンバーの基本構成
  2. プラズマCVD装置の用途
    1. 適用アプリケーション
  3. プラズマCVD装置のプロセス性能
    1. SiH4系SiO2膜
    2. SiH4系SiN膜
    3. SiH4系SiON膜
    4. SiH4系a-Si膜
    5. SiH4系SiC膜
    6. TEOS系SiO2膜
    7. 液体ソース系SiN膜
  4. 開発用装置と量産用装置
    1. プラットフォーム
  5. プラズマCVD装置の課題と対策
    1. 高レート化
    2. プロセスの再現性
    3. 低パーティクル
    4. チャンバークリーニング
    5. ウェーハ温度の低温化
    6. ウェーハ大口径化 など

会場

東京流通センター
143-0006 東京都 大田区 平和島6-1-1
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