抵抗率は導電性を制御したり、その均一性を評価する際の重要な物理量である。一般に高抵抗率はJISやASTMなどの規格にしたがって測定される。
一方、中低抵抗率はしばしば4探針法によって測定される。とくに四探針法の場合材料の大きさが有限であることが抵抗率に重要な影響を与えるので、測定データを正確に補正することが必要である。
このセミナーでは高抵抗率の測定法や四探針法の補正係数について解説するとともに、その実験的検証を通して四探針法の有用性を明らかにする。
- はじめに
- 電気抵抗
- 物質の抵抗率
- 物質のエネルギーバンド
- 抵抗率
- 表面抵抗率
- 体積抵抗率
- 高抵抗率の測定
- 表面抵抗率の測定
- 電磁気学的計算による表面抵抗率
- ASTM D257による表面抵抗率
- 電磁気学的計算による表面抵抗率の数値例
- ASTM D257による表面抵抗率の数値例
- 体積抵抗率の測定
- 電磁気学的計算による体積抵抗率
- ASTM D257による体積抵抗率
- 電磁気学的計算による体積抵抗率の数値例
- ASTM D257による体積抵抗率の数値例
- 低抵抗率の測定
- 2線式抵抗測定法
- 4線式抵抗測定法
- 熱起電力
- ゼーベック効果
- 電流反転法による熱起電力の除去
- 探針法による抵抗率の測定
- 4探針法の特徴
- 電流探針の間隔と電流の広がり
- 電流とその等価電荷
- 直方体試料の抵抗率
- ポアソン方程式
- 境界条件
- 領域2の電位
- 補正係数
- 補正係数の実験的検証
- 円板試料の抵抗率
- 円板側面に対する鏡像
- 全ての鏡像電荷
- 全正電荷による電位
- 全負電荷による電位
- 補正係数
- 補正係数の実験的検証
- 円筒試料の抵抗率
- 補正係数の実験的検証
- Dual-Configuration法による抵抗率の測定
- 測定方法
- 補正係数
- 補正係数の実験的検証
- 重リング法による抵抗率
- 4重リングプローブ
- 補正係数
- 補正係数の実験的検証
- 付録1 円筒の補正係数
- 付録2 Dual-Configuration法の補正係数
- 付録3 4探針法によるパイプの肉厚測定