第1部 フォトバイオリアクターの開発プロセス効率化と性能予測法 (13:00~14:40)
微細藻類培養用フォトバイオリアクターの効率的開発のため、培養実験を行う代わりに、リアクター内の気液二相流と、藻類の光合成モデルを統合することで、藻類がリアクター内を攪拌されながら受光し、光合成により成長する数値シミュレーション法を開発した。作成したVirtual Photobioreactorを用いて、成長に最適な培地内の微細藻類濃度および藻類が最適成長可能な環境下における成長曲線をパラメータスタディにより得ることができる。
また攪拌に伴うFlashing light effectの影響を調べ、微細藻類の攪拌の有効性を検証した。今後実験データとVirtual Photobioreactorの整合により、より精確なモデルの構築により、今後の微細藻類の商業利用・環境利用を通じての社会への貢献を期待している。
- はじめに
- 背景
- 今研究に至るまでの経緯
- 研究目的
- 微細藻類培養フォトバイオリアクター
- 概要
- 機構・原理
- 形状
- 培地
- 攪拌
- 微細藻類
- 有用微細藻類
- 微細藻類の成長
- 成長起因要素
- 光合成
- Flashing Light Effect
- 数値フォトバイオリアクター
- フォトバイオリアクター内気液二相モデリング
- 気液二相流の概要
- Two-Way気泡追跡法
- 気液二相流の基礎式・構成式
- Two-Way結合
- 境界条件
- 乱流モデル
- 光合成モデル
- 成長モデリング
- 増加重量と濃度変化
- モデルの統合
- 概要
- 問題点
- モデリング
- 数値シミュレーション結果
- 計算条件
- 計算結果
- 気液二相流
- 微細藻類挙動
- 受光履歴
- 考察と検証
- パラメータスタディ
- Flashing Light Effectの働かないモデル
- Flashing Light Effectの考察
- 成長曲線
- シミュレーション結果の値の考察
- おわりに
第2部 照射光・二酸化炭素制御技術および培養特殊容器を用いた培養条件の最適化
~室内大型高効率フォトバイオリアクターの開発~ (14:50~16:30)
微細藻類関連の産業では、スクリーニングと有用物質探査や大量培養とエンジニアリングおよび有用物質生産プロセスなどの技術開発が不可欠になる。本テーマは、大量培養の基礎になる室内大型フォトバイオリアクターの開発を、光合成・光環境・二酸化炭素要求・培養容器形状の観点より、研究開発事例をもとに解説をする。
- 水産関連における開発経緯と状況
- 水産餌料培養基礎知見と国内動向
- 培養事例
- 拡大培養
- 代表的な微細藻類の利用状況
- 国際学会の事例紹介
- 大型培養システムの事例写真
- フォトバイオリアクターに求められるもの
- 試験装置と想定される設計要因
- 光環境と光合成
- 光環境と培養容器
- 野外
- 室内
- 効率的な容器
- 光環境と二酸化炭素供給に関する定量方法
- 光環境
- 光減衰の定量方法とLambert-Beerの法則
- 光環境設計と検証
- 開発事例写真
- 二酸化炭素供給
- 通気条件の変更と培養実験の事例紹介
- 培養槽内での溶存ガス挙動
- 概念
- 実験方法と事例
- 制御に関するモニターの検討
- 微細藻類培養プラント事例
- 有用微細藻からの有用化学素材の探査と開発事例紹介
- 天然由来の医薬原料
- 渦鞭毛藻の大量培養
- まとめ