この20年間、日本企業の研究開発効率は低下の一途を辿っている。これは今もって、研究者、経営者が「いいものを作れば、売れて儲かる」式の研究、事業開発を行なっているためである。研究開発効率の抜本的向上には、ビジネスモデルの構築、オープンイノベーションの導入が不可欠であるが、そのためには情報解析、とりわけ特許情報解析が不可欠である。
本講座では、以上の問題意識に立って、研究開発成果向上に必要な特許情報の活用法を系統的に学習する。
- 第1部 研究開発効率の向上にとって必要なことは何か?
- 国際競争環境の変化と新しいイノベーションモデル
- 日本の国際競争力の推移
- 日本企業の研究開発効率の低下
- 国際競争環境の変化
- 歴史的推移
- 為替レートの推移
- 米国による世界のプロパテント化
- 国際標準化の影響
- 研究開発効率向上への二つの視点
- オープンイノベーションへの転換
- ビジネスモデルの構築
- 新しい競争モデルとは
- 新しい競争モデル
- 新しい競争モデル構築の要素
- 競争環境の徹底した分析
- 特許情報の徹底した分析
- 第2部 特許情報の戦略的活用のために
- 特許情報調査の基礎
- 特許情報の特徴
- 特許情報調査の目的
- 特許情報調査の種類と特徴
- 機械検索の進め方
- 特許マップを用いた特許情報の解析
- 全体フロー
- 特許マップの種類
- 汎用的な特許情報解析ソフトの紹介
- 第3部 企業における特許情報活動の実践
- 旭化成における特許情報活動の返還
- 技術情報センター設置の経緯
- 特許情報活動の基本方針
- 三位一体の協力体制の構築
- 特許マップによる解析活動の推進
- 活動の成果
- 第4部 特許情報の戦略的活用事例
- 「知財情報の有効活用のための効果的な分析方法に関する調査研究」報告書から
- 「経営の方向性提案に資する分析」 (PAT-LIST研究会成果報告書から)