金属材料の腐食・防食は重厚長大から軽薄短小に至る多くの産業分野で重大問題となっており、腐食による経済的損失は膨大であるばかりでなく製品等の安全性・信頼性の低下や時には大きな社会問題にもなっている。
そこで、本講では近年の発展が著しい自動車分野やエレクトロニクス分野で問題となっている塗膜/めっき/樹脂等と下地金属との接合面での腐食を中心に、それらの腐食機構の基礎及び事例と対策について概説する。
- 金属材料の腐食形態と機構
- 腐食の電気化学機構
- 代表的な腐食形態と機構
- 全面腐食
- 異種金属接触腐食
- すきま腐食
- 孔食
- 粒界腐食
- 応力腐食割れ
- 自動車分野における腐食事例と対策
- 表面錆 (外面錆)
- スキャブコロージョンと糸状腐食
- エッジ錆
- 異種金属接触腐食
- 孔あき錆 (パネル内面錆)
- 減肉腐食 (全面腐食←ドアやフードのヘミング部 = 袋構造部)
- 機能錆 (構造錆、部品錆)
- 足廻り機能や電装部品等の腐食 (すきま腐食、粒界腐食等)
- エレクトロ二クス分野における腐食事例と対策
- エレクトロ二クス部品の腐食機構:
- 電子機器部品用金属材料とその主な腐食事例と対策
- 銅及び銅合金:
- 銀:
- ニッケル合金:
- 金めっき:
- ポアクリープ
- エッジクリープ (下地金属の異種金属接触腐食)
- 錫:
- ウイスカー
- 接触不良 (フレッティング = 微摺動摩耗)
- アルミニウム: