無機ナノ多孔体の合成・形態制御およびその評価

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細孔の大きさで分類すると、数nm以下の細孔を有するゼオライトから、我々の肉眼で確認できる数ミリメートルの多孔体まで非常に広範囲の無機多孔体が存在している。国際純正応用化学連合 (IUPAC) の分類からすると、多孔体は細孔の大きさによって、ミクロ多孔体 (孔径が2 nm以下) 、メソ多孔体 (孔径が2 nmから50 nm) 、マクロ多孔体 (孔径が50 nm以上) に大別される。  無機多孔体は、穴 (細孔) が無数に空いており、その多孔空間は大きな表面積を提供できる。安定性に優れる無機骨格から構成されているため、耐久性・耐熱性にも優れており、機械的強度もあるのが特徴である。更に、無数の気孔を持っていることから、たくさんの空気を含んでいるため、熱や音を遮断する断熱材や吸音材などの応用から、材料そのものの重さを軽くする目的や衝撃から守るクッションの役割で使用されたりもする。  細孔の大きさを使うことで、細孔サイズより小さな物質だけを通したり、吸い込んだりすることができ、ある混合物から目的のものだけを分離するフィルターや吸着剤としての応用も可能になる。臭いの原因である小さな有機分子を吸い込んで放さない、強力な脱臭剤として使われる活性炭がその一例である。その他、多量の水分を吸収し、衣類・靴などの吸湿剤にも使われるシリカゲルもある。  このように、無機多孔体は我々の生活における身近なものにも広く利用されており、現在では多孔体の細孔の形や大きさ、多孔体自体の形態制御をデザインすることで、より高性能の発現を目指して研究が進められている。ここでは、最先端の多孔体「ナノ多孔体」を紹介する。

  1. 多孔体とは?
    1. 身近な多孔体を例にして
      • ゼオライト
      • シリカゲル
      • 活性炭など
    2. 最先端のナノ多孔体
      • 多孔性配位高分子
      • メソ多孔体など
    3. なぜ、今ナノ多孔体なのか?
  2. ナノ多孔体の合成と評価
    1. 一般的な合成方法
    2. 様々な組成でのナノ多孔体化
    3. ナノ粒子化や薄膜化など形態制御技術
  3. 最先端のナノ多孔体:非シリカ系金属酸化物
    1. 骨格の結晶化を達成する合成法
    2. 応用
      • 光触媒
      • 電子ペーパー
      • 薬物運搬など
  4. 最先端のナノ多孔体:金属
    1. 電気化学的な手法を用いた合成法
    2. 応用
      • 電極触媒
      • センシング材料など
  5. 最先端のナノ多孔体:その他
    1. カーボン系材料のナノ多孔体化
    2. 階層的ナノ構造有する多孔性配位高分子
  6. まとめ

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大田区産業プラザ PiO
144-0035 東京都 大田区 南蒲田1-20-20
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