本セミナーは『治験・有害事象判断コース』を2テーマセットにしたコースです。
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欧米ガイドラインをふまえた遺伝毒性試験の実施と遺伝毒性不純物の評価
(2014年2月26日 13:00~16:30)
昨年5月末の遺伝毒性不純物の評価についてのセミナーでは、潜在的な発がんリスクを低減するための欧米の医薬品ガイドラインの考え方について説明した。遺伝毒性不純物と判断されたものを、精製して濃度をどこまで減らせば良いのか、さらに、遺伝毒性不純物の対象は合成行程の副生成物や分解物、合成出発物質も考慮した基本的な対策並びに閾値評価について過去の対応経験をふまえた内容であったが、試験方法に関する課題は残った。
今回は、前回に加えて、ICHガイドラインに従った各種遺伝毒性試験の実施方法とそれぞれの遺伝毒性試験の特徴に基づいて相反する成績が得られた場合の検出感度をふまえたリスク評価を説明する。また、化学構造のデータベースによる予測システムを利用も紹介する。
- 本テーマ関連法規・ガイドラインなど
ICH:
S1A 医薬品におけるがん原性試験の必要性に関するガイダンス
S1B 医薬品のがん原性を検出するための試験に関するガイダンス
S1C (R2) 医薬品のがん原性試験における用量設定について
S2 (R1) 医薬品の遺伝毒性試験及び解釈に関するガイダンスについて
Q3A (R2) 新有効成分含有医薬品のうち原薬の不純物に関するガイドライン
Q3B (R2) 新有効成分含有医薬品のうち製剤の不純物に関するガイドライン
M3 (R2) 臨床試験のための非臨床試験の実施時期
質疑応答集 (Q&A)
M7 潜在的発がんリスクを低減するための医薬品中DNA反応性 (変異原性) 不純物の評価及び管理 (案)
EMEAガイドライン:Guideline on the limits of genotoxic impurities
FDAガイドライン:Genotoxic and Carcinogenic Impurities in Drugs Substances and Products: Recommended Approach and Acceptable Limit
- はじめに
- 遺伝毒性試験
- 遺伝毒性と検出方法
- ICHガイドラインによる検出方法
- 遺伝毒性の評価
- がん原性と検出方法
- 遺伝毒性とがん原性
- 遺伝毒性試験成績とがん原性の一致率
- 遺伝毒性がん原性
- 非遺伝毒性がん原性
- 不純物に係わるガイドラインとその背景
- ICH不純物に関連するガイドライン
- ICH Q3A,B不純物の構造決定、安全性確認のためのフローチャート
- ICH M7 (遺伝毒性不純物) ガイドライン案の一般原則
- ICH M7ガイドライン案の適用範囲と特徴
- EUとFDAガイドラインの特徴と違い
- 安全性確認の閾値
- 遺伝毒性がん原性物質のリスク評価
- 遺伝毒性を示す最低濃度
- 遺伝毒性閾値とTTC
- 不純物リスク評価のためのフローチャート
- In silicoによる遺伝毒性の予測システム
- 代表的な遺伝毒性の骨格と構造相関
- 質疑応答 (Q&A)
ICHQ3D (金属不純物) 及び3極の許容限度値に対応した医薬品中の金属不純物分析方法解説
(2014年2月27日 13:00~16:30)
近年、医薬品の安全性確保の観点から、原料/触媒などに由来する金属不純物評価の重要性が増している。2013年6月にはICHQ3D (金属不純物) Step2bがサインオフされ、日米欧3極においても医薬品中の金属評価は総量評価から個別定量への移行が進んでいる。今回、ICHQ3D及び3極での金属許容限度値を踏まえ、医薬品中金属分析の基礎から実践技術/規制動向について解説する。
- 医薬品中金属不純物分析の動向
- 金属不純物分析の対象物とは
- 医薬品中金属不純物分析の現状とこれからの展開
- 3極の試験法比較とICHQ3D
- 3極で対象とする金属不純物とは
- 第16改正日本薬局方及び第一追補解説
- USP Chapter<232><233>解説
- EMEA2008解説
- ICH Q3D (金属不純物) とは
- 金属不純物の許容限度値の設定
- 医薬品中の金属分析の実施方法
- 医薬品中金属不純物分析を実施するためのインフラと管理
- 試料の前処理と注意事項
- 測定装置の原理と注意事項
- ICP発光分析装置
- ICP質量分析装置
- 原子吸光光度計
- 試験実施例から解説する医薬品中金属分析実施方法
- 医薬品中金属分析の特徴
- 確認すべき評価項目
- バリデーション~金属不純物分析におけるデータ取得~
- 3極調和試験に関する注意事項
不純物の規格設定と製法変更時の同等性/同質性の担保の方法
(2014年2月28日 10:30~16:30)
CTD申請の「規格」の設定方法/妥当性の根拠のまとめ方について、ICHガイドラインに示された審査当局の視点を踏まえて解説する。
また、承認取得後あるいは開発期間中の製法変更に係るグローバル対応の評価手順 (変更の重大性と提示すべき評価結果) について、GMPでの変更手順を交えて解説する。
- 関連の規制・レギュレーションなど
ICH-Q2 :分析法バリデーション
ICH-Q3A :新有効成分含有医薬品のうち原薬の不純物に関するガイドライン
ICH-Q3B :新有効成分含有医薬品のうち製剤の不純物に関するガイドライン
ICH-Q3C :医薬品の残留溶媒ガイドライン
ICH-Q3D :医薬品の金属不純物ガイドライン (案)
ICH-Q5E :生物薬品の製造工程の変更に伴う同等性/同質性評価
ICH-M7 :「潜在的発がんリスクを低減するための医薬品中DNA反応性 (変異原性) 不純物の評価及び管理」ガイドライン (案)
ICH-Q6A :新医薬品の規格及び試験方法の設定
ICH-Q6B :生物薬品 (バイオテクノロジー応用医薬品/生物起源由来医薬品) の規格及び試験方法の設定
ICH-Q9 :品質リスクマネジメント
- 規格設定の申請要件とGMP要件
- ガイドラインとCTDドキュメント
- 規格及び試験方法の記載項目
- 規格設定の要件
- 規格とは
- ガイドラインに基づいた報告義務の理解と規格設定方法
- 報告が必要な閾値 (Reported threshold)
- 妥当性の根拠の提示方法
- 品質管理のポイント (原料の管理、工程試験、出荷試験、安定性試験)
- 出荷のための判定基準と有効期間を考慮した判定基準
- 金属不純物 (ICH-Q3D) :金属触媒 (金属試薬) の残留量
- Genotoxic impurityについての動向 (ICH-M7)
- 開発期間中の治験薬の規格設定
- 製法変更における同等性/同質性評価とは
- ICHガイドライン
- バイオシミラー/後発医薬品の当局審査のポイント
- 製法変更と評価手順
- CTDへの記載 (重要工程、軽微変更対象)
- 変更の重大性と評価手順 (製剤、原薬)
- 変更管理と当局査察
- GMPでの変更管理
- 当局査察のアプローチと重大指摘
- リスク管理とICH-Q10