アルミ蒸着フィルムは、1970年代のオイルショック後のアルミ箔代替として、優れたガスバリア性、耐ピンホール性、光線遮断性、装飾性が注目され大きな市場の広がりを見せた。一方透明蒸着フィルムは1990年ごろのダイオキシン問題に端を発し、脱塩素系フィルムの流れから、優れたガスバリア性、透明性、レトルト耐性、非金属性、環境対応性などが注目され現在大きな市場を形成しつつある。
これら蒸着フィルムの特性、物性ならびに製造方法について説明し、併せて真空蒸着技術、イオンプレーティング技術、プラズマCVD、2元蒸着技術や、従来のバッチ式真空蒸着機に代わる連続真空蒸着機についても、三菱重工での開発経験をもとに詳しく説明する。
- ハイバリア包装材料の基礎
- 低分子ガスのポリマー透過メカニズム
- ガス透過に関する溶解・拡散理論
- フィルム内でのガス拡散モデル
- ガス透過理論 (溶解・拡散理論)
- ガス透過係数
- 高分子構造とガスバリア性
- ポリマーの結晶化度とガス透過度
- ポリマーの配向度とガス透過度
- ポリマーのガラス転移点とガス透過度
- ポリマーのフリーボリュームとガス透過度
- ポリマーの凝集エネルギー密度とガス透過度
- ポリエチレン鎖のミクロブラウン運動
- PANの分子鎖極性相互作
- PVAの分子鎖水素結合
- ポリマーの水蒸気敏感性とガス透過度
- ラミネート構成による透湿度の変化
- 各種ポリマーのガス透過度
- ガス透過量測定方法の分類
- 等圧法・酸素透過度測定方法
- 差圧法・酸素透過度測定方法
- 感湿センサー・透湿法度測定方
- 赤外センサー・透湿度測定方法
- MOCONガスバリア測定装
- 包装用フィルムの物性表
- 真空薄膜技術
- コーティング技術の分類
- PVD (Physical Vapor Deposition)
- CVD (Chemical Vapor Deposition)
- 蒸着法のイメージ (積雪)
- スパッタリング法のイメージ (霰)
- プラズマCVDのイメージ (氷)
- イオンプレーティン法のイメージ (雪と弾丸)
- 各種コーティング法の比較
- PVD皮膜成長の三様式
- 皮膜成長段階の模式図
- ピンホール数と酸素透過度
- バッチ式アルミ蒸着気
- ライボルト社包装用真空蒸着機の仕様
- 三菱重工・連続式真空蒸着装置
- 連続式真空蒸着機の全体レイアウト
- 同上機の写真 (メイワパックス)
- 長尺一体型カーボンるつぼ
- イオンプレーティング法反応蒸着装置
- 高周波プラズマによるCVD蒸着装置
- RFプラズマによるCVD蒸着装置
- マイクロ波プラズマによるCVD蒸着装置
- アルミ蒸着フィルムの特性と用途
- 市販アルミ蒸着フィルムの物性表
- アルミ蒸着フィルムのバリア性
- アルミ蒸着膜厚と電気抵抗
- アルミ蒸着膜厚と酸素透過度
- アルミ蒸着膜厚と水蒸気透過度
- アルミ蒸着フィルムの使用状況
- VM-PETの用途と包材構成
- VM-OPPの用途と包材構成
- VM-CPPの用途と包材構成
- VM-LDPEの用途と包材構成
- VM-ONYの用途と包材構成
- 蒸着フィルムの二層ラミネート効果
- 蒸着フィルムのコーティング、ラミネート効果
- ハイバリア蒸着フィルム (シグマラボラトリ社)
- ハイバリア蒸着フィルム (メイワパックス)
- ハイバリア蒸着フィルム物性 (メイワパックス)
- スナック菓子包材の構成比較
- 透明蒸着フィルムの特性と用途
- 透明蒸着フィルムの構成
- 代表的な透明蒸着フィルムの性能
- PVDとCVDの成膜プロセス比較
- PVDとCVDの成膜比較
- PVD透明蒸着プロセス
- SiOxのX値と酸素透過度の関係
- CVD透明蒸着用原料ガス組成
- CVDでの基材PETとSiの化学結合
- SiO,Al2O3の二元蒸着法 (東洋紡)
- 透明蒸着フィルムの特性
- テックバリアフィルム (三菱樹脂)
- GLフィルム (凸版印刷)
- エコシーアール (東洋紡)
- IBフィルム (大日本印刷)
- 透明蒸着フィルムの使用状況
- 透明蒸着フィルムの用途別要求品質
- 透明蒸着フィルムの食品用途例
- 透明蒸着フィルムの非食品用途例
- 光学・電子分野への用途例
- 太陽電池・有機EL分野への応用
- 太陽電池、有機ELに必要なバリア性
- PVFフィルムーデュポン「テドラー」
- Si結晶系太陽電池、パネル構造
- 太陽電池用バックシートの構成
- 太陽電池バックシート製品の特性
- 有機ELの用途
- ルミオテック「照明用有機ELパネル」
- 照明用有機EL製造装置 (三菱重工)
- 点、線蒸発源の比較
- 面蒸発源
- 有機EL素子のデバイス構造
- 次世代フレキシブル有機ELパネル (カプセル型)
- 次世代フレキシブル有機ELパネル (薄板ガラス型)
- 次世代フレキシブル有機ELパネル (ポリイミド基板型)
- ディスプレイ用バリアフィルムの特性