半導体デバイスの微細化にともない、半導体の製造現場では、パーティクル (異物微粒子) や金属不純物、有機汚染に代表されるケミカル汚染などさまざまな微小な汚染物質が、半導体デバイスの歩留りにますます大きな影響を及ぼすようになってきています。このため、製造ラインの超清浄化―全工程にわたりシリコンウェーハをいかに清浄に保つか—の重要性が一段と高まっています。
半導体表面への汚染付着を防止するクリーン化技術およびそれでも付着してしまった汚染を除去する洗浄技術の基礎、現状の課題と解決策から最先端情報までを、半導体製造の根幹である半導体歩留まり向上の視点に立って豊富な事例を交え、 初心者にも分かりやすく、かつ具体的・実践的に解説します。
半導体メーカーだけでなく、半導体製造装置・材料・空調など周辺メーカーの方々が先端半導体製造現場の実情を理解するのに最適です。
第1部 半導体クリーン化技術
- 予備ビデオ学習 ―世界の半導体工場 (450mm~150mm) の内部見学―
- クリーン化の目的 ―歩留まり向上の重要性―
- 歩留まりの定義と歩留まり向上の意義
- 歩留まりの低下要因と歩留まり予測モデル
- クリーン化の対象 ―製造ラインでの汚染の種類と実態―
- 半導体微細化/空気清浄度/搬送方式/汚染源の年代推移
- 半導体製造において管理対象とすべき汚染の種類と推移
- 半導体製造におけるパーティクル汚染の実態と汚染によるデバイス不良例
- 半導体製造における金属汚染の実態と汚染によるデバイス不良例
- 半導体製造におけるケミカル (無機・有機) 汚染の実態と汚染によるデバイス不良例
- 半導体表面クリーン化の手法 ―各種汚染の具体的防止策―
- 半導体プロセスにおけるパーティクルの低減・防止対策
- 半導体プロセスにおける金属汚染の低減・防止策
- 半導体プロセスにおける無機・有機汚染の低減・防止策
- クリーン化技術のまとめ
- クリーン化技術のパラダイム転換
- 今後の展望―超微細化対応
第2部 半導体洗浄技術
- ウェーハ洗浄の基礎
- 半導体洗浄における洗浄の重要性
- 洗浄による表面汚染除去のメカニズム ―パーティクル、金属不純物、有機汚染
- ウェーハ洗浄手法、洗浄シーケンスの変遷 ―多槽浸漬式洗浄から枚葉スピン洗浄へ
- ウェーハ乾燥手法の変遷
- ウェーハ洗浄の現状と課題
- 微細構造・新材料への対応
- FEOL洗浄の現状と課題
- BEOL洗浄の現状と課題
- 超微細化に向けての超純水の課題と解決策
- 洗浄技術のまとめ
- 半導体洗浄技術のパラダイム転換
- 今後の展望―超微細化対応非水洗浄他