第1部 メガソーラーにおける系統連系安定化技術の課題と最新動向
(2014年2月20日 10:30〜12:10)
2012年7月に再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度 (FIT) が施行され、特に大規模太陽光発電の設置が進んでいる。コストパーフォーマンスの良いシステム設計や気象条件によって変動する大規模太陽光発電を系統に連携し安定に運用することが重要である。システム設計技術、系統連系要件、系統連系技術、実証試験で開発した系統安定化技術の試験結果、及び最新の動向を説明し、今後の大規模太陽光発電システムの設計や運用等の参考とする。
- 太陽光発電の取り巻く状況
- 系統連系要件
- システム設計
- 適切な設備容量、システム構成、系統連系、パワーコンディショナー構成
- パワーコンディショナーの回路と動作
- 北杜プロジェクトにおける実施例
- PCSによる系統安定化
- 出力変動抑制
- 今後の課題
第2部 太陽電池モジュールにおける信頼性試験と評価技術及びPID試験解析
(2014年2月20日 13:00〜14:40)
メガソーラにおける長期的・安定的収益確保のためには、発電基盤となる太陽電池モジュールの信頼性確保が欠かせない。本講演では、太陽電池モジュールの加速試験・評価技術の構築経緯や試験規格化を踏まえた信頼性試験の現状、および長期信頼性を確保するための検討状況などを (近年話題になっているPID現象を含めて) 概説する。
- 太陽電池モジュール:構造と機能および評価方法
- 太陽電池モジュール:信頼性確保へ向けた加速試験開発 (歴史と試験規格)
- 太陽電池モジュール:信頼性確保へ向けた加速試験開発 (効果と限界)
- 太陽電池モジュール:注目される劣化現象と加速試験方法
- PID
- セルクラック
- 腐食
- 剥離
- インタコネクタ不具合
- その他
- 太陽電池モジュール:信頼性確保へ向けた加速試験開発 (今後の動向)
第3部 メガソーラーシステムにおける保守・メンテナンスの効果的な手法
(2014年2月20日 14:50〜16:30)
メガソーラーの安定稼働の為には定期的な保守メンテナンスを行う必要性が認識されてきた。また、メガソーラーの安全面からも保守メンテナンスが重要な作業になってきている。しかし、太陽光発電システムの保守メンテナンスは通常の電気設備の知識のほかに太陽電池の特性を理解して作業する必要がある。本講演では、メガソーラーの保守メンテナンスで具体的な点検項目の解説及び、効果的にメンテナンスを行うため遠隔監視システムの活用法と、これを用いて現場で発見した不具合事例を解説する。
- メガソーラーの保守メンテナンスの必要性
- メガソーラーの設備認定の条件:メンテナンス体制の確保
- メンテナンスの具体的な内容
- 安全性:電気設備技術基準
- 性能:太陽電池の性能評価
- 遠隔監視:太陽光発電所の扱い
- メンテナンスの必要性と、効果的な体制づくり
- 経済的損失の軽減
- 安全面の点検による災害の未然防止
- メンテナンス体制の一例:遠隔監視の有効活用
- メガソーラーの保守メンテナンスに関連する規則、ガイドラインの解説
- 保安規定
- 竣工検査
- 日常巡視
- 定期点検 (月次点検、年次点検)
- 出力太陽光発電システムの保守点検ガイドライン (JEM-TR228)
- ガイドラインに準拠した測定の限界とその解決策
- 保守点検ガイドラインの測定では検出できない不具合事例
- 絶縁抵抗試験の問題点とその解決策
- モジュールの性能評価:IVカーブ測定
- パワコンの性能確認:変換効率測定の重要性
- メガソーラーの保守・メンテナンスのスキームの提案と、具体的な不具合の解決事例
- Solar-log 遠隔監視システムを活用した不具合の検出事例
- 電気安全面に注目し、専用の測定器を有効に活用した測定の提案
- 発電性能面に注目した現場測定項目の提案
- IVカーブトレーサによるモジュール性能測定と不具合事例
- パワコン評価用テスタの使用例