日本のものづくり企業では、「技術で勝って、事業で負ける」状況が続いてきたと言われている。状況は継続しており、いくつかの分野では、すでに「技術でも負ける」分野も出始めている。「技術でも事業でも勝つ」ためにはどうすればいいのか?あるいは、逆説的に、「技術で負けても事業で勝つ」にはどうすればいいのか?
この問いに答えるのに、従来の研究者にない視点が求められているのは言うまでもない。回答の方向性は、「中長期的な視点でマーケット・顧客と対話すること」である。では、それを実現するための個人の能力や組織の仕組みはどうあるべきかを解説する。
- 日本企業と取り巻く環境の変化と処方箋
- 技術で勝って事業で負けていた時代
- 事業で負け続けている時代
- 処方箋1) 技術でも事業でも勝つ
- 処方箋2) 技術で負けても事業で勝つ
- 大粒な研究開発テーマを発掘するための方法論
- 異質・異分野を受け入れる度量
- 研究開発から事業開発へ ~研究開発部門の守備範囲の拡大~ (三菱商事、三井物産)
- 現在の事業から遠いテーマをマネジメントする方法 ~ベンチャー投資~ (インテル、サイバー・エージェント)
- ステージゲート法のチューニング (富士フィルム)
- 事業開発のためのファンドの立ち上げへのアレルギーをなくす
- アイデア発掘法・アイデア量産体制の構築
- 顧客起点 (Komatsu)
- 従業員起点 (Apple)
- 技術起点 (Amazon)
- トレンド分析起点 (Qualcomm)
- アイデア発掘法を積極的にサーチする
- アイデア量産体制の事例 (3M、Google)
- 研究開発部門が創出する大粒テーマ、発掘ノウハウ
- 既存ビジネスモデルの明確化
- シナリオ・プランニングによる準備
- 研究開発部門の枠を外す
- 技術の棚卸しと展開可能性の網羅的調査
- 技術以外のコアコンピタンスに技術者が気づく
- コア・コンピタンスの転用
- シナリオ・プランニング演習
- ステージゲート法
- 概要
- マネジメントと生み出せるテーマの大きさの相関
- チューニングの方向性
- 演習
- ロードマッピング
- ロードマッピングとステージゲート法の一体運用
- 社会‐市場‐商品‐技術ロードマップ
- ロードマップ作成演習
- 戦略作り~まとめ~